研究課題/領域番号 |
22K07772
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
生口 俊浩 岡山大学, 保健学域, 教授 (90423293)
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研究分担者 |
馬越 紀行 岡山大学, 大学病院, 助教 (10780885)
櫻井 淳 岡山大学, 大学病院, 准教授 (30444657)
深野 秀樹 岡山大学, 自然科学学域, 教授 (60532992)
都地 友紘 岡山大学, 医学部, 客員研究員 (60828367)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | IVR / 光ファイバ |
研究実績の概要 |
致死的な動脈性出血や富血流腫瘍への経カテーテル的動脈塞栓術は非常に有効な低侵襲治療である。通常ゼラチンスポンジや金属コイルにより物理的に塞栓術は施行されるが、目的外血管塞栓の危険性・高価な塞栓物質の使用など問題点がある。より安全・高効果、医療経済的負荷の少ない新規医療機器開発が求められているが、物理的な閉塞以外の機序の動脈塞栓術用デバイスは開発されていない。そこで、我々は現在開発中の光通信用高出力半導体レーザ光を用いた「光ファイバ治療器」を動脈塞栓術に応用可能であろうと考えた。 応用可能であることを証明するために、我々の開発した「光ファイバ治療器」により生体豚の血管内焼灼を行い、動脈閉塞・塞栓の実効可能性と焼灼動脈の組織像を評価するとともに焼灼パラメータを確立することを目的に、以下の様な生体ブタを用いた動物実験を計画中である。 1.光ファイバを血管内目的部位まで到達させたカテーテルを介して進めることが可能か、2.血管内にて光ファイバによる昇温が可能か、3.血管内において光ファイバによる温度測定が可能か、4.血管内焼灼により血管閉塞が可能か、を検証するとともに動脈閉塞に関しては血管撮影による動脈像、病理学的評価により検討を行う予定である。あわせて、血管内焼灼において最適なパラメータ(出力、時間など)も評価することを想定して現在チームで2ヶ月毎にオンラインミーティングを開催し、実験計画を作成中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2ヶ月に1度チームでオンラインミーティングを開催し、進捗状況の確認と今後の計画について話し合っている。現在、動物実験で使用・検証できるように様々な形態をした先端の光ファイバを研究分担者が順次作成し、鶏もも胸肉、卵黄などを用いてex Vivo実験で焼灼効果を検証中であり、それら結果をもちいて動物実験を予定している。動物実験においては、具体的な研究計画にまで言及しつつあり、全体的な進捗としてはおおむね順調と進展していると思われる。
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今後の研究の推進方策 |
前述のごとく全体的な進捗としてはおおむね順調と進展していると思われるので、動物実験により必要事象の検証とデータ収集。さらに可能であるなら、他にもいろいろな焼灼プロトコールをex vivoで検証、データ集積後に動物実験にて生体内での追加評価も計画されている。
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次年度使用額が生じた理由 |
動物実験の前段階として進捗状況の確認や今後の計画について話し合いをしており、オンラインミーティングで行ってたため交通費などの費用が発生しなかった。
ex Vivo実験の結果を基に、次年度実施予定の動物実験に必要な費用等に充当する。
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