研究課題/領域番号 |
22K07776
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研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
小澤 良之 藤田医科大学, 医学部, 教授 (90569005)
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研究分担者 |
原 眞咲 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (50244562)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | Dual energy / CT / diagnosis |
研究実績の概要 |
Dual energy computed tomography (CT) imaging 法から作成される画像において、画像に生じるノイズの低減は画像診断や画像データ解析における精度の向上への寄与につながり、より正確で頑強な画像解析を施行するために、重要な技術の1つである。Dual energy CT imaging 法を用いることによって再構成された画像にノイズ低減を施さないオリジナルCT画像、ノイズ低減を併用したノイズ低減CT画像を作成したのちに、画像(1 mm slice thickness)においての region of Interest (ROI) 内のCT値を測定することによる客観的な評価、および放射線科医の視覚による主観的な評価を施行した。各構造に設置したROI内のCT値測定によって得られた客観的データを解析した結果、オリジナルCT画像と比較して、ノイズ低減CT画像ではstandard deviation (SD) の値は有意な低下を示し、客観的にノイズの低減効果が得られることが確認された。Signal to noise ratio (S/N比:信号雑音比) についても、オリジナルCT画像との比較において、ノイズ低減CT画像において上昇が認められ、画質向上に対する効果があると考えられた。また、視覚による主観的な評価においても、ノイズ低減CT画像において全体的な画質の向上が認められた。またCT画像のmatrix size、slice thicknessも画質に関する重要な要素であるが、通常の2倍のmatrix sizeにおける客観的、視覚的ノイズ評価を施行した結果、matrix sizeの影響もあるがslice thicknessの影響が大きいと考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
画像解析法の安定化のための基本手技につき現在、評価と調整中であるため。
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今後の研究の推進方策 |
近年発表されたデュアルエナジーCT、電子密度画像に関する論文から得た知見を用いて、実際の縦隔病変における鑑別法への応用とその有用性の確認を、引き続き進めていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の進捗遅れによる。次年度に研究をより推進するため研究環境構築のための物品購入、資料購入、学会参加・報告等を含め使用していく。
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