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2022 年度 実施状況報告書

人工子宮システムに胎盤の排泄機能として付与する持続血液透析の有効性の検討

研究課題

研究課題/領域番号 22K07863
研究機関東北大学

研究代表者

渡邊 真平  東北大学, 大学病院, 助教 (70509413)

研究分担者 齋藤 昌利  東北大学, 医学系研究科, 教授 (00451584)
埴田 卓志  東北大学, 大学病院, 講師 (30400360)
佐藤 信一  東北大学, 大学病院, 助手 (30770359)
菅原 典子  東北大学, 大学病院, 助教 (60622256)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードヒツジ / 人工子宮 / 人工胎盤 / ネフロン
研究実績の概要

本来の子宮では胎仔の体内で産生されたアンモニアと尿素回路で無毒化した尿素の多くは胎盤で処理される.しかし人工胎盤回路にはこの排泄機能がないため,胎仔はアンモニアを自らの尿素回路で代謝して,産生された尿素は全て自らの腎臓で排泄することを強いられている.本研究では本来の胎盤が持つ排泄機能を模して,人工胎盤に持続血液透析を加える.これにより人工子宮システムをさらに生理的な環境に近づけることができることを証明する.またネフロンへの代謝ストレスが軽減すれば,人工子宮システム装着中にネフロン形成が早期に終止することはなく,ネフロン数は本来の子宮内と同様に増加するという仮説を検証する.
はじめにヒツジ胎仔を妊娠90日に3群に分ける; a) 対象群,b) 人工子宮+非透析群,c) 人工子宮+透析群 (クリアランス 50 mL/hr) (各群 n=6) 上述したa) 対照群ではそのまま母体の子宮内で胎仔を育てるが,b,c) の2群では胎仔を妊娠90日から14日間 (ヒト妊娠の24-28週に相当) 人工子宮システムで成育させる.c) 群の人工胎盤回路には持続血液透析装置を並列に接続し,クリアランスを50 mL/hrに設定する.妊娠104日に胎仔を剖検して,ネフロン形成層と成熟層のそれぞれ平均径,糸球体密度,糸球体平均容積を算出する.以上の項目について3群間で統計学的に比較し,人工子宮システムに持続血液透析を加えることの有効性について考察する.
令和4年度にはb) 群4例を実施し,生理学的データ,血液検体,尿検体を採取した.また人工胎盤回路に持続血液透析装置を組み入れ,動物への導入前に安定した透析回路流量の確保とその際の胎盤回路への圧力干渉の程度について検証中である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

令和4年度には妊娠ヒツジ6例を実施予定であったが,予定していた受胎が得られなかったため2例は実施できなかった.また人工胎盤回路に持続血液透析装置を組み入れ,動物への導入前に安定した透析回路流量の確保とその際の胎盤回路への圧力干渉の程度についての検証を終了する予定であった.現在透析回路の調整中で動物を用いた実験を行えていない.

今後の研究の推進方策

令和5年度は動物への導入前に安定した透析回路流量の確保とその際の胎盤回路への圧力干渉の程度についての検証をすみやかに終了し,動物を用いた実験を実施する.また母体の子宮内で養育する対照群のデータ採取も行う予定である.

次年度使用額が生じた理由

令和4年度には妊娠ヒツジ6例を実施予定であったが,予定していた受胎が得られなかったため2例は実施できなかった.また人工胎盤回路に持続血液透析装置を組み入れ,動物への導入前に安定した透析回路流量の確保とその際の胎盤回路への圧力干渉の程度についての検証を終了する予定であった.現在透析回路の調整中で動物を用いた実験を行えていない.そのため残額は来年度に実施する追加の実験に要する消耗品代金や解析費用に使用する.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 国際共同研究 (1件)

  • [国際共同研究] The University of Western Australia(オーストラリア)

    • 国名
      オーストラリア
    • 外国機関名
      The University of Western Australia

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公開日: 2023-12-25  

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