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2023 年度 実施状況報告書

クローン病由来大腸菌に対するバクテリオファージの新規検査治療法としての基礎的検討

研究課題

研究課題/領域番号 22K07967
研究機関自治医科大学

研究代表者

山本 博徳  自治医科大学, 医学部, 教授 (10311937)

研究分担者 矢野 智則  自治医科大学, 医学部, 教授 (30438634)
永山 学  自治医科大学, 医学部, 助教 (80741347)
三浦 光一  自治医科大学, 医学部, 教授 (90375238)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードクローン病 / 腸内細菌
研究実績の概要

本研究では新規に14名の小腸病変を有するクローン病患者さんから糞便を回収し、また小腸ダブルバルーン内視鏡を用いて腸液および小腸粘膜擦過物を採取した。まず糞便の解析を行った。一般的に腸内細菌叢の門レベルでの構成はFirmicutesとBacteroidota はメジャーな細菌群であり、それぞれ20-50%, 15-50%を占めるとされる。 14例中、Firmicutes優位、Bacteroidota優位は共に50%であった。Firmicutes 20%未満及び50%以上はそれぞれ7.1%, 21.4%であった。一方、Bacteroidota15%未満及び50%以上は14.3%, 0%であった。Firmicutes及びBacteroidotaに続く、細菌群として proteobacteria及びActinobacteriotaはそれぞれ10%未満, 5%未満とされる。CD患者のうち、proteobacteria10%以上は28.6%, Actinobacteriota5%以上は71.4%であった。それ以外に細菌群はマイナーであるが、14.3%にFusobacteroita, 7.1%の患者にVerrucomicrobiotaがそれぞれ5%を超える患者が存在した。これらの結果からクローン病患者の腸内細菌叢は個々で差が大きいいことが言える。一方、我々が注目している組織侵入性の細菌、特に大腸菌は糞便からはほとんど検出されなかった。組織侵入性細菌は糞便検査では検出されにくい可能性あり、今後の小腸ダブルバルーン内視鏡で採取し小腸粘膜の細菌解析を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究を一緒に行なっていた大学院生が出産育児を理由に退学したため、研究に遅延が生じた。

今後の研究の推進方策

新規、若手医師の本研究の参加により研究を遂行する。また今後の小腸ダブルバルーン内視鏡で採取し小腸液や小腸粘膜の細菌解析を行い、糞便との差異を検討予定である。また組織侵入性の細菌、特に大腸菌に関してファージの検討を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用予定の試薬があり、初年度の一部金額を繰り越して、次年度の研究費とした。

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公開日: 2024-12-25  

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