研究課題
アプローチが困難なため暗黒大陸と言われてきた小腸は、バルーン小腸内視鏡とカプセル内視鏡の開発により少しずつではあるがアプローチが可能となってきた。多彩なアプローチにより形態学的に所見を認める疾患(例えば小腸腫瘍等)に関しては分類と治療が確立しつつある。しかし、未だに形態学では判別が困難である栄養吸収不全や、原因が明らかでない小腸疾患が数多く存在する。この治療法の確立していない小腸疾患に対し1細胞レベルでの遺伝子発現解析により特徴的な細胞集団の抽出に加え、時空間的な解析手法を取り入れることで4次元構造を解析することを内視鏡的な形態学的特徴と統合する研究を計画した。現状では① 脳死小腸移植患者における移植後腸管の1細胞レベル時空間解析、発現遺伝子解析② 骨髄移植患者における移植後腸管の1細胞レベル時空間解析、発現遺伝子解析を計画し、①、②ともに3例をエントリーし検体を収集した。①については経時的に検体を採取し、1細胞レベル時空間解析、発現遺伝子解析を行った。その他、小腸潰瘍性疾患に対してもこの検討を行った。現在この結果につき論文執筆中である。
2: おおむね順調に進展している
今年度中に解析を終了し論文化を行う予定。
解析費用が予定よりも少額であったため次年度繰り越して解析を行う。
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DEN Open
巻: 4 ページ: e354
10.1002/deo2.354
胃と腸
巻: 58 ページ: 1518~1521
10.11477/mf.1403203405