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2023 年度 実施状況報告書

大規模コホートによる新規予後予測システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K08002
研究機関東北大学

研究代表者

八田 和久  東北大学, 大学病院, 講師 (30706932)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード基礎疾患スコア
研究実績の概要

研究開発の目標は、東北大学東北メディカル・メガバンク機構で登録された約34,000例の地域住民コホートにおける100以上の基礎疾患データと予後の関連を解析した上で、本邦独自の予後予測のための基礎疾患スコアを開発することであり、さらに年齢、性別、飲酒、喫煙などを含めた予後予測システムを開発することである。また、開発されたスコアの妥当性を見るため、本研究期間に約17,000例のコホートにて確証することも予定している。当初は、本スコアに癌病期も含める予定としており、各種手続きを踏まえた上で2023年度に実際にがん登録データとの照合、データ抽出を行った。しかし、2013年の地域住民コホート登録以前のデータを抽出することが困難であることが判明し、癌病期を基礎疾患スコアに含めることは困難であった。一方で、喫煙・飲酒の詳細を含めた候補因子と3年後予後との関連性について、スーパーコンピューターにてデータのインピュテーションを行いつつ解析を行った。基礎疾患では10以上の疾患が地域住民における3年後予後と関係していることが明らかとなり、最適な重み付けを行っている。また、喫煙に関しても、予後と関連することが明らかとなった。大規模前向きコホートを用いて、その基礎疾患などと予後の関連を初めて明らかにしたという点において、その意義は大きいと考えられる。また、これに付随して、予後とも関連しうる多発胃癌に喫煙が関連すること、アルコール関連遺伝子多型が関連することを明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

基礎疾患から成るスコアの最終調整を行っており、喫煙状況も含めたスコアまでは確立しつつある。

今後の研究の推進方策

基礎疾患のみのスコアと喫煙を含めたスコアが確立しつつある。今後は、独立したvalidation cohortでの確証を行い、アプリ開発を進める。また、遺伝子多型の解析も進めていく。

次年度使用額が生じた理由

わずかな額であるものの次年度使用額となった。計画に沿って次年度に使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Risk stratification of synchronous gastric cancers including alcohol-related genetic polymorphisms.2024

    • 著者名/発表者名
      Asonuma S, Hatta W, Koike T, et al.
    • 雑誌名

      Journal of Gastroenterology and Hepatology

      巻: Epub ページ: Epub

    • DOI

      10.1111/jgh.16570.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Smoking history and severe atrophic gastritis assessed by pepsinogen are risk factors for the prevalence of synchronous gastric cancers in patients with gastric endoscopic submucosal dissection: a multicenter prospective cohort study.2023

    • 著者名/発表者名
      Hatta W, Koike T, Asonuma S, et al.
    • 雑誌名

      Journal of Gastroenterology

      巻: 58 ページ: 433-443

    • DOI

      10.1007/s00535-023-01967-y.

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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