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2022 年度 実施状況報告書

免疫監視機構に着目したインテグリン阻害剤によるNASH肝癌の新規治療戦略の創出

研究課題

研究課題/領域番号 22K08009
研究機関浜松医科大学

研究代表者

則武 秀尚  浜松医科大学, 医学部, 助教 (10467235)

研究分担者 川田 一仁  浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (90722968)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードRGDインテグリン / フェロトーシス
研究実績の概要

本研究は癌免疫監視機構の障害という視点から近年増加傾向にある非アルコール性脂肪性
肝炎(NASH)を背景とした肝癌の特性を解明し,ここに癌免疫監視機構に影響を与える
TGF-βシグナルの抑制作用をもつRGDインテグリン阻害剤を応用することで,癌免疫療法
の有効性を向上させ,さらにはNASH肝発癌そのものを予防するという全く新しい包括的なNASH肝癌治療戦略の創出を目的としている.
初年度はまず予備実験としてRGDインテグリンを阻害することで肝臓において直接的に引き起こされる細胞死について検証した.これまでの研修者らが報告した培養細胞ならびにモデルマウスを使った実験結果では,肝臓におけるRGDインテグリン阻害剤の効果としてアポトーシスによる細胞死の誘導が示唆されている.しかし特にin VIVOの実験ではアポトーシスの関与が想定された程度よりも少ないことから,それ以外の細胞死の関与が示唆されていた.そこで研究者らはこの他にも鉄を介した酸化ストレスによって起きる新しい細胞死の概念であるフェロトーシスに着目した.もともと肝臓には鉄が多く存在しており,鉄による脂質過酸化反応が肝障害や肝発癌に関与している可能性が指摘されていた.この点に着目して,研究者らはRGDインテグインを阻害することでアポトーシスの他にフェロトーシスが関与していると考え培養細胞を用いた実験を行ったところ,これを支持する結果を得た.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

培養細胞を使用したin vitroの実験を行ったが,条件設定に当初の計画より多くの時間を要したため.

今後の研究の推進方策

初年度に得られた基礎データをもとに,今後はin vivoでの実験を計画している.

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公開日: 2024-12-25  

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