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2023 年度 実施状況報告書

炎症性腸疾患患者のチオプリンに暴露された胎児の遺伝的選択・変異に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 22K08024
研究機関東北大学

研究代表者

志賀 永嗣  東北大学, 大学病院, 助教 (20583355)

研究分担者 角田 洋一  東北大学, 大学病院, 助教 (50509205)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードチオプリン / 遺伝子変異
研究実績の概要

チオプリンを服用中に妊娠・出産した症例について、患者である母親と、その男性パートナー、子の全ゲノムシーケンス解析を継続した。また、該当する患者・男性パートナーペアの間で、チオプリン服用中以外の妊娠・出産があった場合は、その妊娠における児の遺伝子解析も追加で行った。
全ゲノムシーケンス解析では、各患者の塩基配列、遺伝子多型解析に加え、その児発生しているde novo変異の有無についての同定をいくつかの手法を用いて検出を試みた。シンプルな解析ではノイズが膨大なためクオリティコントロールを適切に行う必要があると考えられた。条件を厳密にすることで、個別に変異検出についてシーケンス解析結果を見直す作業が可能な数に絞り込めたことで、確認作業を進めている。これをもとに、チオプリン服用の有無・NUDT15遺伝子型による変異の発生数の違いを検討を進める予定である。ただし、疾患による影響や他の薬剤による影響を否定できないため、症例数の追加も並行して行う。
また、レセプトデータをもとにチオプリンの処方とNUDT15遺伝子検査の実態についても併せて解析を行ったところチオプリンの処方は近年も増え続けており、NUDT15遺伝子検査も普及して生きていることが分かった。遺伝子検査によってチオプリンの処方量などが変化している可能性もあり、妊娠の解析についても、その妊娠の時期によってNUDT15遺伝子検査が事前に行われている症例とされていない症例があり、チオプリンの量が変化している可能性が否定できないため、チオプリンの服用量とNUDT15遺伝子型についても併せて検討する必要がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

シーケンス解析などの解析は順調に進んでいるため。

今後の研究の推進方策

症例数の追加と解析結果の整理を行う。

次年度使用額が生じた理由

一部の検体の解析が次年度に持ち越されたため。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Usefulness and difficulties with the thiopurine pharmacogenomic NUDT15 genotyping test: Analysis of real-world data in Japan2023

    • 著者名/発表者名
      Kakuta Yoichi、Kato Motohiro、Shimoyama Yusuke、Naito Takeo、Moroi Rintaro、Kuroha Masatake、Shiga Hisashi、Kinouchi Yoshitaka、Masamune Atsushi
    • 雑誌名

      Journal of Pharmacological Sciences

      巻: 153 ページ: 161~169

    • DOI

      10.1016/j.jphs.2023.09.002

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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