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2023 年度 実施状況報告書

有益菌由来活性分子を用いた新規バレット食道癌予防・治療法開発の基盤研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K08047
研究機関旭川医科大学

研究代表者

盛一 健太郎  旭川医科大学, 医学部, 准教授 (70455715)

研究分担者 小西 弘晃  旭川医科大学, 医学部, 特任助教 (30777181)
藤谷 幹浩  旭川医科大学, 医学部, 教授 (80322915)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワード食道腺癌 / バレット食道 / 食道癌
研究実績の概要

BEおよびBEAdに対する治療効果を持つ有益菌由来分子の同定のため,探索を進めている.同時に我々が大腸癌に対する抗腫瘍効果を明らかにしたフェリクローム(Nat Commun. 2016)の食道癌に対する効果についての検討も並行して行った.フェリクロームを食道腺癌細胞株であるOE33,OE19および食道扁平上皮癌細胞株のKYSE70に対して添加したところ,増殖抑制効果が明らかになった.機序についてOE33を主に用いて検討したところ,ki-67の有意な減少に加えて,フローサイトメトリーを用いた解析ではフェリクロームによりS-phase arrestが誘導されていた.また,アポトーシス促進性の転写因子であるDDIT-3のmRNAの増加も確認された.マウスOE33xenograft modelを作成してin vivoで効果をみたところ,対照と比較して有意に腫瘍の縮小効果を認めた.さらに,副作用について5FUをコントロールとして,体重減少と骨髄抑制について評価したところ5FU投与群はフェリクローム投与群と比較して有意に体重減少と骨髄抑制が誘発された.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

これまでに同定した有益菌由来分子であるフェリクロームの食道癌に対する効果と機序を明らかにできた.さらに,食道腺癌に対する抗腫瘍効果を示す候補がいくつか見つかり,現在精査中である.

今後の研究の推進方策

現在新規分子の探索中であり,いくつかの有益菌由来物質の候補を認めその効果について検証するとともに,有益分子の絞り込みを行う予定である.

次年度使用額が生じた理由

今年度使用した物品は共用のものが多く,新規に購入することなく実験を遂行できることが多かった.次年度以降には新規購入する抗体をはじめとした消耗品などの物品や質量分析などの解析などを行う予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Probiotic-derived ferrichrome induces DDIT3-mediated antitumor effects in esophageal cancer cells2024

    • 著者名/発表者名
      Kunogi T, Konishi H, Sakatani A, Moriichi K, Yamamura C, Yamamoto K, Kashima S, Ando K, Ueno N, Tanaka H, Okumura T, Fujiya M.
    • 雑誌名

      Heliyon

      巻: 10 ページ: e28070

    • DOI

      10.1016/j.heliyon.2024.e28070

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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