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2022 年度 実施状況報告書

抗酸化Nrf2経路賦活によるPBCの病態改善 ―ヘスペリジンを用いた新治療―

研究課題

研究課題/領域番号 22K08060
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

守屋 圭  奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (40526852)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード原発性胆汁性胆管炎 / 抗酸化剤 / ヘスペリジン / Nrf2 / 酸化ストレス
研究実績の概要

本研究の対象疾患である原発性胆汁性胆管炎(PBC)は中高年女性に多く成人病の合併頻度も相対的に高いことから、高酸化ストレス状態に陥りやすいと推察される。ウルソデオキシコール酸(UDCA)は従来からPBCの基本治療薬として世界中で広く用いられ、肝Nrf2活性化を促進して酸化ストレスを減弱させることも報告されているが、UDCAの薬効発現には腸肝循環の担保が必要であり進行期には効果が減弱する。
そこで、安全な成分を用いて効率的かつ長期的にNrf2賦活化する必要があり、本研究では臨床研究等提出・公開システムに正式登録(登録番号:jRCTs051210210)した上で、抗酸化剤の1種であるヘスペリジン製剤(株式会社林原 ヘスペリ美人)を、書面同意が得られたPBC患者75名に投与中である。幸いにも、これまで問題となる有害疾病等を呈することなく経過している。
現在は各種の診療情報を収集している段階にあるが、本研究では治療介入前後で血清を採取しており、肝胆道系酵素値の測定に加え、炎症性サイトカイン(IL-6, IL-1β, TNF-α, IFN-γ)の蛋白発現レベルを測定し、それらの変化率を比較する予定で進めている。
なお、これらの特定臨床研究実施計画に関しては、プロトコール論文として、既に以下の医学雑誌に投稿し、受領、公開されている(Medicine (Baltimore). 2022;101(48):e32127. doi: 10.1097/MD.0000000000032127.)。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

概ね当初の計画通りに進捗していることを確認しており、今後の引き続き研究成果の蓄積に努める。

今後の研究の推進方策

本件で立案した特定臨床研究に関して、各種の検体およびデータ収集を予定通り2023年12月末を期限として完了させる。その上で、2024年からはそれまでに得られた情報に基づいて論文発表用の図表を完成させる。

次年度使用額が生じた理由

初年度には研究用検体の収集に尽力して、血清検体を用いた各種のサイトカイン測定を実施しなかったために次年度使用額が生じた。これらは2023年度において適切に使用していく。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Benefit of glucosyl Hesperidin in patients with primary biliary cholangitis: A multicenter, open-label, randomized control study2022

    • 著者名/発表者名
      Moriya K, Asada K, Suzuki S, Enomoto M, Fujinaga Y, Tsuji Y, Namisaki T, Yoshiji H.
    • 雑誌名

      Medicine (Baltimore)

      巻: 101 ページ: e32127

    • DOI

      10.1097/MD.0000000000032127.

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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