研究課題/領域番号 |
22K08089
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
田原 智満 関西医科大学, 医学部, 講師 (80533968)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | バレット上皮 / バレット腺癌 / 日本人 / DNAメチル化 / RRBS |
研究実績の概要 |
本邦のバレット食道腺癌に付随するバレット粘膜は長さの短いshort segment Barrett esophagus (SSBE)が相当割合認めるが、一般にSSBEの癌リスクはバレット粘膜が長い Long segment Barrett esophagus (LSBE)に比し低いとされており、つまりバレット食道腺癌に付随するSSBEの発癌ポテンシャルは未知である。本研究では本邦のバレット食道腺癌の発癌メカニズムを明らかにするために、バレット食道腺癌・背景粘膜バレット食道、非担癌バレット粘膜の臨床検体を用い、DNAメチル化異常を中心に詳細に検討した。パイロシークエンスによる候補遺伝子解析、RRBS(Reduced representation bisulfite sequencing)による網羅解析によりバレット腺癌・背景バレット食道には遺伝子転写開始領域を中心に遺伝子のメチル化の蓄積が認められること、それらの遺伝子群は公的データにおいて、バレット腺癌で発現が抑制されている遺伝子群と高頻度に一致しており、代謝に関わる機能を有していることを見出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
バレット食道腺癌・背景粘膜バレット食道、非担癌バレット粘膜の臨床検体を用い、パイロシークエンスによる候補遺伝子解析、RRBS(Reduced representation bisulfite sequencing)による網羅解析によりバレット腺癌・背景バレット食道に認める遺伝子メチル化異常を多角的に検討しバレット食道腺癌・背景粘膜バレット食道に集積するメチル化遺伝子群の機能解析を行った。本成果を論文投稿中である。
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今後の研究の推進方策 |
臨床的な側面より、発癌ポテンシャルの高いバレット粘膜の内視鏡診断が可能かにつき検討を行う。更にメチル化異常だけでなく、遺伝子変異や粘膜内細菌叢など新たなバイオマーカーの探索を試みる。
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次年度使用額が生じた理由 |
網羅的メチル化解析を当初は受託予定であったが、研究室内で実験を進め、予定額より低コストとなった。余剰分を論文出版費用や追加実験費用にあてる予定とする。
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