研究課題/領域番号 |
22K08121
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
伊吹 圭二郎 富山大学, 学術研究部医学系, 助教 (20566096)
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研究分担者 |
仲岡 英幸 富山大学, 附属病院, 診療助手 (30725784)
小澤 綾佳 富山大学, 学術研究部医学系, 助教 (40596540)
廣野 恵一 富山大学, 学術研究部医学系, 講師 (80456384)
今村 輝彦 富山大学, 学術研究部医学系, 准教授 (80746652)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | フォンタン手術 / Angiopoietin 2 / 血管内皮微小粒子 |
研究実績の概要 |
未だ治療法が確立されていないフォンタン手術後タンパク漏出性胃腸症(protein losing enteropathy; PLE)の発祥機序は不明であり、未だ予後不良な病態である。 本研究では、ファンタン手術後血行動態の特徴である高い静脈圧に注目し、静脈における血管内皮障害の存在を血管内皮微小粒子の測定とmicro RNAを用いた機能解析を行う。また、血管内皮障害により上昇する血中Angiopoietin2を含めた血管造成因子との関連、炎症性サイトカインとの関連を明らかにすることを目的としている。 これまでに、140例のフォンタン術後患者の検体を採取しており、血清Angiopoietin2濃度を測定し、対象患者45人に比して上昇していることを明らかにした。対象患者を含めた185検体において、血清Angiopoietin 2濃度と関連する因子は、心係数とフォンタン手術の既往であった。また、フォンタン術後患者のうち23例において、フォンタン術前と術後のAngiopoietin2血清濃度を比較し有意な上昇を認めた。ここまでの解析で、フォンタン手術後にはAngiopoietin 2が有意に上昇していることから、フォンタン術後血行動態にはAngiopoietin 2が強く関与していることが予測された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
血管内皮微小粒子の測定とmicro RNAを用いた機能解析がまだ進んでいない。
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今後の研究の推進方策 |
現在も検体の収集を継続しており、最終的に200検体を目標としている。今後、血管内皮微小粒子の測定とmicor RNAを用いた機能解析を進めていく予定である。並行して、Angiopoietin 2, VGEFなど血管増殖因子、リンパ管増殖因子の測定も行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
血管内皮微小粒子、micro RNAの測定準備が進んでおらず、2年めに行う計画としたため。
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