研究課題/領域番号 |
22K08128
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
鶴田 敏博 宮崎大学, 医学部, 教授 (10389570)
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研究分担者 |
佐藤 勇一郎 宮崎大学, 医学部, 准教授 (90347055)
池田 龍二 宮崎大学, 医学部, 教授 (50398278)
畠山 金太 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 部長 (60325735)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 肺癌 / トロポニンーT / 次世代シークエンス / 培養細胞 |
研究実績の概要 |
肺癌組織に発現する心筋特異的トロポニン-Tの病態生理学的役割を明らかにするために、8種類の肺癌細胞株を培養した。同細胞株よりRNAおよび蛋白を抽出しPCR法とウェスタンブロット法を用いて遺伝子・蛋白発現を解析したところ、トロポニン-T発現は細胞株により様々であることを確認した。その中からトロポニン-T遺伝子発現を検出しなかった細胞株を選び、pCas-Guide-CRISPRa vectorを用いて内因性トロポニン-T遺伝子を活性化したところ、コントロール群(scramble vector)に比して100倍以上に増加することが出来た。これらのサンプルを用いて網羅的発現解析(次世代シークエンス)を行った。両群間で150遺伝子(86上昇、64低下)の統計学的に有意な遺伝子発現の変化を観察した。発現上昇の最も大きかった遺伝子のひとつ、「遺伝子X」に着目することにした。ヒト肺がん組織におけるトロポニン-Tの免疫活性は進行例(Stage III-IV)で多い傾向であったため、2024年度は「遺伝子X」に着目して肺癌の進展メカニズムを検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
次世代シークエンスの解析結果の解釈に時間を要している。研究に充てる時間が不足している。
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今後の研究の推進方策 |
上記のトロポニンーT過剰活性化した肺癌細胞内に発現する、「遺伝子X」に着目する。同細胞の増殖能や抗がん剤に対する抵抗性等について検討する。もしそのような結果が得られた場合は、分子メカニズムを考察する。
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