研究課題/領域番号 |
22K08129
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
樋口 公嗣 東京大学, 医学部附属病院, 特任講師 (90448580)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | Fabry病 |
研究実績の概要 |
Fabry病が疑われた患者の血漿中α-gal A酵素活性および白血球中α-gal A酵素活性測定をおこなうとともにα-gal A酵素の遺伝子解析を継続して行った。この中で、Fabry病の診断に至った患者の中で、血漿中酵素活性と白血球中酵素活性で乖離のあった症例は存在せず、診断に至った症例では血漿中酵素活性と白血球中酵素活性ともに低値であった。これらのFabry病の診断に至った症例のα-gal A酵素の遺伝子解析では、これまでに報告のあるα-gal A酵素遺伝子変異を認めていた。このため、これまでに血漿中α-gal A酵素活性および白血球中α-gal A酵素活性に乖離を認めた遺伝子変異での、レンチウイルスベクター作製を行ったが、mutagenesisによるウイルスベクター作製を現在施行中である。 このように、Fabry病疑い患者のα-gal A酵素活性測定やα-gal A遺伝子解析は問題なくFabry病疑い患者の鑑別診断は可能であったが、その後のin vitro実験が進んでいない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Fabry病患者の酵素活性や遺伝子解析に関しては、問題なく行えており、今後も新規症例や疑い症例に対して酵素活性や遺伝子解析を行っていく方針である。研究実績概要にも記載したようにウイルスベクター作製に難渋し、in vitroの実験が計画より遅れている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
今後も、Fabry病病症例や疑い症例に対して、酵素活性や遺伝子解析を行い、新規の遺伝子変異や血漿中酵素活性と白血球中酵素活性に乖離の生じる症例がないか確認を行う。また、In vitroの実験を進めていくために、最初に乖離の認められたα-gal A 酵素遺伝子変異を持ったウイルスベクターの作成を行い、過剰発現系での酵素活性のチェックを行う方針としている。
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次年度使用額が生じた理由 |
in vitro実験が予定通りに進まなかったため、in vitro実験での使用予定分が次年度使用額として生じてしまった。
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