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2022 年度 実施状況報告書

補体抑制因子を介した老化制御機構の解明および加齢性疾患治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K08139
研究機関順天堂大学

研究代表者

古内 亮  順天堂大学, 大学院医学研究科, 非常勤助教 (60750073)

研究分担者 清水 逸平  順天堂大学, 医学部, 准教授 (60444056)
南野 徹  順天堂大学, 医学部, 教授 (90328063)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード老化細胞除去 / 補体 / 食品成分
研究実績の概要

老化細胞除去薬の候補物質は細胞死を誘導させる目的から抗がん剤を利用しているため副作用が懸念され、予防的・先制医療的な利用には制限があると考えられる。そのため老化関連疾患の予防的な利用にはより利用しやすい形の老化細胞除去薬の開発が求められている。その中で我々は安全性の高い食品から老化細胞除去薬を探索し、ハーブ素材SenoHを同定した。SenoHは加齢マウスの老化病態の改善、肥満マウスの耐糖能改善、組織における老化細胞の蓄積を減少させることを確認した。SenoHの作用機序を解析する中で、老化組織や細胞において補体抑制因子CIF1および2の発現が増加していること、SenoHはCIFの発現を抑制することを示唆する結果を得た。CIFの老化細胞における役割を明らかにするため、CIFの機能を中和抗体により抑制するとsenolysisが生じることを示唆する結果を得た。特にCIF2の中和抗体による中和が老化細胞の選択的除去に繋がることが示唆された。CIFによるsenolysisはこれまでに報告されている作用機序とは全く異なっており、現在詳細な作用機序の解析を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の研究計画通り順調に推移している。当初の予定通り、新規senolytics候補であるSenoHは加齢マウスの老化病態を改善すること、補体抑制因子CIF2の中和がsenolysisを誘導する可能性を明らかにした。今後は詳細なメカニズムの解明に取り組んでいきたいと考えている。

今後の研究の推進方策

CIF1の上流の制御因子を同定するためRNAseqなどの網羅的な解析手法を用い同定していく。候補分子が同定されたら上記同様にSiRNAなどの分子生物学的手法を用い候補分子の役割を明らかにし、上流因子を同定する。上流因子を同定することでCIF2の制御をより実現可能なものとしていく。

次年度使用額が生じた理由

今年度は網羅的なメカニズム解析等を実施しなかったため次年度分の経費が当該助成金が生じた。
翌年分の試験計画としてメカニズムの詳細を詳細を解析するためRNAseq等の網羅的解析手法の費用として利用させていただく。

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公開日: 2023-12-25  

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