研究課題/領域番号 |
22K08157
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
稲葉 慎二 愛媛大学, 医学系研究科, 講師 (90444736)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 川崎病 / 冠動脈瘤 / Xa阻害薬 / 炎症 / 血栓 |
研究実績の概要 |
川崎病心血管後遺症である巨大冠動脈瘤を有する成人症例に対して、愛媛大学臨床研究審査委員会による適応外薬剤使用の承認の取得後、Xa阻害薬の投与を開始した。経過中、重篤ではない心血管イベントの発生を認めたため、投与を中止し、中止までに得られた情報を整理、解析を行っている。また、イベント発生後は、ワルファリンへ再度変更し、詳細な経過観察を継続して行っており、Xa阻害薬投与期間およびワルファリン投与期間における、血管エコー、PET-CT所見および採血検体の比較検証を進めている。 採血検体は、Xa阻害薬投与前後で比較し、血栓や炎症に関与する可能性のある因子を探索するため網羅解析を行っており、得られた知見の臨床的意義の分析を詳細に行っている。 また、後ろ向きに川崎病後冠動脈瘤を有する症例のデータベース作成を継続的に行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Xa阻害薬を投与して症例に、イベントが発生したため、同症例の解析を慎重かつ詳細に解析するため進行がやや遅れている。症例の観察は継続しており、得られた情報分析を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
採血検体の網羅解析は終了しており、炎症や血栓性イベントに関連する因子の解析を進めていく。また、Xa阻害薬投与による作用も上記の網羅解析より抽出し、画像診断、臨床経過との比較検討を行い、Xa阻害薬とワルファリンの効能効果の違いを比較検証する。 また、継続的に川崎病後冠動脈瘤のデータベース作成を続けていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
薬剤投与患者における心血管イベント発生のため、詳細かつ慎重な検討を行っており、当初の研究計画に遅れが生じているため。
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