研究実績の概要 |
発作性心房細動1013症例のうち、肺静脈から心房細動が誘発された症例を肺静脈起源と定義し、肺静脈以外から心房細動が誘発された症例を非肺静脈起源と定義した。非肺静脈起源を149例に肺静脈起源を864例に認めた。非肺静脈起源の起源としては上大静脈、左心房後壁、左心房前壁、心房中隔、室上陵、冠静脈洞などであった。臨床的指標としては、非肺静脈起源の症例の方が有意に若かった。GWASを用いた非肺静脈起源関連遺伝子の検出を目的として、発作性心房細動1013症例のGWASを行い、非肺静脈起源149例と肺静脈起源864例で比較を行った。MAGMA Gene-Set Analysisを行い、IL6の制御に関わるGO-term(12個の遺伝子で構成される)が有意差を示したので、心房心筋や末梢血を使用しIL-6の発現量の比較を行っていたが、臨床情報をクリーンアップし解析しなおしたところIL6の制御に関わるGO-termが消えてしまったためIL-6の解析は終了することにした。 P<1e-5で示唆的有意性を示した11個の一塩基多型(SNP)(AMICA1, APP,C1orf53, EYS, KHSRBS2, CHX9, NAV3, PPAPDCaA, SCN4B, TMPRSS4)について、インベーダー法を用いたタイピングで確認を行っている。
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