研究課題/領域番号 |
22K08186
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
荒木 智 熊本大学, 熊本大学病院, 特任准教授 (20706717)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | トレハロース / 心不全 |
研究実績の概要 |
本研究の目的はトレハロースの経口摂取による小腸上皮AMPK活性化が心臓に与える影響を、心不全モデルマウスを用いて検証することで、腸-脳-心連関を解明し、新たな心不全に対する食事療法の開発を行うことである。 本年度は心筋梗塞モデルにおけるトレハロースの経口投与の効果について検討を行った。10-12週齢の雄のC57/B6マウスに対して麻酔下に左前下行枝を永久結紮を行い、心筋梗塞モデルマウスを作成した。心筋梗塞作成3日後に心エコー検査を行い、マルトース投与群およびトレハロース投与群に振り分けを行い、その後2週間にわたり3g/kgのマルトースもしくはトレハロースを1日1回ゾンデによる経口投与を行った。 投与前の心機能は各群間で有意差はみられなかったが、投与2週間後の心エコー検査ではトレハロース投与群において左室拡張末期径の有意な抑制がみられ、左室短縮能は有意に保たれていた。これらの結果よりトレハロース投与により心臓リモデリングが抑制されることが示唆された。さらに投与2週間後の心筋のqRT-PCRでは線維化の遺伝子である、Collagen type I およびtype IIIはトレハロース投与群で減少する傾向であった。現在、トレハロースによる心保護効果が小腸のAMPK活性化を介しているかの確認のためにAMPKの活性化剤でありAICARの経口投与を行い、AICAR投与が小腸上皮のAMPK活性化を起こすかどうかの検証を行っている。AICARによるAMPK活性化が確認できたのちに心筋梗塞モデルマウスに対してAICARの経口投与を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在のところ検証はおおむね予定通り遂行できている。
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今後の研究の推進方策 |
トレハロースによる心保護効果が小腸のAMPK活性化を介しているかの確認のためにAMPKの活性化剤でありAICARの経口投与を行い、AICAR投与が小腸上皮のAMPK活性化を起こすかどうかの検証を行っている。AICARによるAMPK活性化が確認できたのちに心筋梗塞モデルマウスに対してAICARの経口投与を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度はin vivoの検討を中心に行ったため、想定よりも消耗品代が少なくなったため。
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