研究課題/領域番号 |
22K08216
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
中西 理子 東邦大学, 医学部, 講師 (90385823)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 動脈硬化 / 冠動脈疾患 / AI(人工知能) / 冠動脈動脈硬化イメ ージング / 心臓CT |
研究実績の概要 |
冠動脈疾患の予後予測は心血管領域における重要な研究テーマの一つであり、予後改善には高リスクな冠動脈動脈硬化の早期発見と予防、治療介入が必要である。冠動脈動脈硬化イメージングは、血管内超音波検査 (IVUS)もしくは光干渉断層法 (OCT)が一般的であるが侵襲的であるため、冠動脈疾患の予防を目的とした使用には限界がある。一方、心臓CTは実臨床で広く使用されている非侵襲的な検査である。高リスクプラークは心血管イベントの重要因子であるが、心臓CTの定性的高リスクプラークが心血管イベントを起こす頻度は比較的低く、定性評価によるリスク層別の限界も報告されている。近年発表された研究では、心臓CTの定性的高リスクプラーク情報に加え、定量測定で得られた高脂質プラークの総量が心血管イベントと関係する事が報告された。すなわち、心臓CTで定量測定した冠動脈動脈硬化の質や量が重要な予後予測及び治療対象因子となる可能性が初めて示された。このように近年、定性的動脈硬化情報に基づいた従来の心臓CTによる冠動脈疾患の重症度評価および予後予測は、不十分である可能性が示唆されている。そのため、心臓CTで冠動脈の動脈硬化を詳細に定量評価する事が出来れば、重症患者をより正確に層別化できる可能性があると考える。 本研究の目的は、心臓CT並びにIVUSもしくはOCTを施行した冠動脈疾患を有する患者に対しAI(人工知能)を用いた冠動脈の定量的動脈硬化の重症度評価を行い、心臓CTによる冠動脈動脈硬化イメージングを用いた新たな重症度の指標を開発する事である。より正確かつ精密に心臓CTによる冠動脈動脈硬化の病態解明をする事が出来れば、一次予防や二次予防にも寄与し、予後改善にも繋がるため、臨床的意義も非常に大きいと考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在、患者登録および画像解析中であり、概ね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、画像およびデータ解析を行い、論文作成を行っていく予定としている。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の影響で海外学会参加がなくなり旅費が発生しなかった。また物品購入に関しては次年度に繰り越した。今年度は解析用コンピュータを揃え、解析を開始する予定としている。
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