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2022 年度 実施状況報告書

SARS-CoV-2感染によるm6A修飾の変化と呼吸器合併症との関連の解析

研究課題

研究課題/領域番号 22K08253
研究機関東京大学

研究代表者

三谷 明久  東京大学, 医学部附属病院, 講師 (90739137)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードm6A修飾
研究実績の概要

SARS-CoV-2感染において、免疫介在性の間質性肺炎の発症はその予後に大きく影響する。近年、SARS-CoV-2感染の自然経過への、宿主細胞におけるm6A修飾関連因子による影響が報告されるようになってきた。本研究では、SARS-CoV-2感染における間質性肺炎発症や呼吸器後遺症に、m6A修飾が果たす役割を解明し、新規治療法開発につながる知見を得ることを目的としている。
初年度の課題として、①肺組織(正常肺、特発性肺線維症肺、COVID-19患者剖検肺)におけるm6A修飾関連因子の発現の確認、および②COVID-19患者の血液中PBMCを用いたm6A methylation microarrayにて、呼吸器合併症に関連したm6A修飾に影響を受ける遺伝子を見出す、ことに着手した。
①については、ヒト正常肺や肺線維症肺の組織にRNAscopeを行い、mA修飾の主要因子であるALKBH5とYTHDF2ともに気道上皮や肺胞上皮での発現が確認できた。一方で、COVID10患者の剖検肺は手に入らなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

血液からPBMCを単離するための手技の安定、および、コロナ病棟に入院中の患者から同意書を得て検体を回収するための動線の確保などに手間取ったために、感染の流行のタイミングに間に合わなかった。また、COVID-19でなくなった患者から剖検の同意を得られなかった。

今後の研究の推進方策

COVID19患者については、流行のピークを過ぎ、適切な患者検体を集めることが難しくなってきたが、もとの実験計画にも記載しているとおり、今回の研究のフォーカスは肺の線維化であるため、m6A修飾は肺線維症の病態においても重要な役割を担っていると考える。肺線維症患者の検体や、ブレオマイシン肺などを用いて研究を進めていく。

次年度使用額が生じた理由

検体を集めるのに手間取ったため、研究に若干の遅れが生じたため、一部の研究費の残が生じた。COVID患者ではなく、肺線維症患者のサンプルなどを用いて、次年度に研究を推進する方針である。

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公開日: 2023-12-25  

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