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2023 年度 実施状況報告書

小細胞肺癌における網羅的RNA解析と機械学習による免疫療法奏功予測パネルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K08262
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

藤本 大智  和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (30895545)

研究分担者 赤松 弘朗  和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (10646582)
山本 信之  和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (60298966)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードバイオマーカー / 小細胞がん / 機械学習 / RNA
研究実績の概要

世界最大規模の前向き臨床研究登録患者のRNA解析データを用いた検討を行っており、初回治療としてICI包含治療を受けた小細胞肺癌患者における次世代シーケンサーを用いた網羅的RNA解析データを用いて2022年度に作成したRNAパネルを実際に使用して、同コホート患者におけるRNA測定を2023年に行っている。
小細胞肺癌においてはRNA解析データを用いてICIの長期奏功と関連する遺伝子発現の同定を試みることは世界にも例を見ない。臨床応用という観点から考えると、網羅的RNA解析データをそのまま活用するには多くの障壁がある。網羅的RNA解析データは非常に多くの情報を持ち、従来のgene set enrichment analysisやpathwayanalysisなどの方法では遺伝子発現自体が増強しているかどうかの判断はできるものの、万単位におよぶ遺伝子発現間の相互関係性を含めて総合的客観的に判断することは困難である。
以上の問題点を解決する方法として我々はICI包含治療を受けた小細胞肺癌患者の腫瘍検体から測定された網羅的RNA解析データを用いて機械学習解析を行い、治療効果との関連遺伝子を相互関係性に考慮しながら同定する試みを行った。以上のように網羅的RNA解析データと機械学習解析により、総合的客観的にICIの長期奏功と関連する遺伝子候補を同定し、2022年度段階で候補遺伝子を簡便にN counterにて計測できるパネル作成を終えた。2023年度はその作成したパネルを用いてN counterで実際にRNAデータを創出し、網羅的解析で得られたデータが同一コホートの患者であるが再現性を持って治療効果と関連するかどうかの解析を行った。
以上の成果は非常に重要な成果と考える

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2022年度は網羅的RNA解析データを用いた機械学習解析、カスタムRNAパネル作成を挙げていたが、網羅的RNA解析データを用いた機械学習解析を終え、遺伝子の中から治療効果と関連すると考えられる遺伝子を約100抽出することに成功し、その遺伝子を採用したカスタムRNAパネル作成について終了している。
2023年度は目標通り、上記にて抽出した遺伝子のみを搭載した簡便なパネルにてRNAデータを同一コホートの患者を用いて測定を行い、同様に治療効果が予測可能であることを検討している。
2024年度は以上のデータを用いて論文化を含めた発表を行う予定としている

今後の研究の推進方策

目標通りパネル作成とそれによるデータの再現性を確認している。今後そのデータ解析を進め、論文化を目指す

次年度使用額が生じた理由

RNAパネル測定による治療効果の再現性について、RNAパネルによるRNA測定は同一コホートの残RNAを用いて行う方針に変更し、COVID等の影響により材料購入に遅れが生じたため、RNAデータ解析委託企業との最終解析実施が2023年度中に終わらず、費用の支払いについて2024年度中に支払う計画になったため。

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公開日: 2024-12-25  

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