研究課題/領域番号 |
22K08264
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
久田 修 自治医科大学, 医学部, 准教授 (60466571)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 特発性肺線維症 / 血管性ニッチ / 細気管支化 |
研究実績の概要 |
特発性肺線維症(IPF)は、肺胞構造の消失と細気管支化を伴う構造改変を特徴とする。近年の研究で、末梢気道病変の重要性が浮き彫りになっており、「細気管支化」の分子機構を解明することは、IPFに対する新薬開発につながる可能性が高く、極めて重要な研究課題である。細気管支化における上皮の異常修復には、内皮細胞や線維芽細胞によるニッチが重要な役割を持つと推測される。最近の単一セルシークエンス(scRNA-seq)により、IPFの肺では気管支周囲に存在するCOL15A1陽性内皮細胞が増加することが報告されている。申請者は、移植肺から分離した内皮細胞のバルクRNAシーケンスで、IPFの肺内皮細胞においてCOL15A1陽性内皮細胞に特異的な転写因子が著しく増加することを確認した。本研究は、COL15A1陽性内皮細胞と細気管支化との関連に焦点をあて、血管性ニッチから見たIPFの病態解明と創薬の基盤構築を目指すものである。 本年度は、気管支循環が「細気管支化」と線維化に与える影響を調べるため、ラットを用いたブレオマイシンの反復投与モデルの確立を試みた。しかし、ラットの準備に時間がかかったため、次年度以降に実施予定とした。また、ヒト肺におけるCOL15A1陽性内皮細胞の分布を調べるために、肺がん手術検体の選択や免疫組織化学染色のための準備を行った。来年度は、肺がん手術検体を用いた免疫組織化学染色を中心に実施し、COL15A1陽性内皮細胞の分布と薬剤性肺傷害、術後の急性増悪との関連を解析する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
動物実験が予定通りに進行せず、当初の予定より遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
過去の間質性陰影を伴う肺がんの手術検体を用いて、COL15A1抗体による免疫組織染色を行う予定である。COL15A1陽性内皮細胞の分布と薬剤性肺傷害、術後の急性増悪との関連について解析を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
動物実験が予定通りに進行せず、当初の予定より遅れている。 来年度は、過去の間質性陰影を伴う肺がんの手術検体を用いて、COL15A1抗体による免疫組織染色を行う予定である。
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