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2022 年度 実施状況報告書

肺肉腫様癌に対するPD-1阻害薬治療の最適化と耐性機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K08298
研究機関愛知県がんセンター(研究所)

研究代表者

藤原 豊  愛知県がんセンター(研究所), がん標的治療TR分野, 研究員 (70464261)

研究分担者 板橋 耕太  国立研究開発法人国立がん研究センター, 先端医療開発センター, 研究員 (10828990)
河野 隆志  国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 分野長 (80280783)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード肺がん / 肺肉腫様がん / 免疫チェックポイント阻害薬
研究実績の概要

「①臨床試験登録症例の腫瘍/正常検体の集積」:NCCH1603(既治療進行・再発肺多形癌など肺肉腫様癌に対するニボルマブの単群検証的試験)と、NCCH1703(未治療進行・再発肺多形癌など肺肉腫様癌に対するペムブロリズマブの単群検証的試験)の登録症例のすべての外科切除検体の腫瘍/正常検体を各施設から集積した。
「②肺肉腫様癌検体のエクソーム解析、トランスクリプトーム解析」:集積した肺肉腫様癌検体のエクソーム解析、トランスクリプトーム解析により遺伝子異常やコピーナンバー異常、遺伝子発現プロファイルを検討中である。
「③肺肉腫様癌検体の多重免疫染色による免疫プロファイル解析」:腫瘍細胞上のPD-L1/PD-L2に加えて、腫瘍中に浸潤するCD8陽性細胞や制御性T細胞(Treg細胞)、腫瘍浸潤マクロファージ、樹状細胞の解析を行い、腫瘍浸潤免疫細胞のプロファイルを明らかにする。更にはPD-1やLAG3、TIGITなどの免疫チェックポイント分子やグランザイムを同時に多重染色することにより、免疫細胞の機能の解析も進める。また腫瘍抗原特異的なT細胞に発現しやすい疲弊マーカーなども染色することで、免疫細胞の詳細を明らかにしている。
「④遺伝子プロファイル/腫瘍局所の免疫プロファイルのデータと、PD-1阻害薬の奏効との関連の検討」:ドライバー遺伝子の有無、immune evasionに関わる遺伝子の異常、がん抗原反応性のCD8陽性の浸潤の程度、制御性T細胞や腫瘍関連マクロファージ、MDSCなどの抑制性細胞の浸潤の程度などを評価し、腫瘍や腫瘍浸潤免疫細胞のプロファイルとPD-1阻害薬の効果との関連を探索中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

NCCH1603(既治療進行・再発肺多形癌など肺肉腫様癌に対するニボルマブの単群検証的試験)と、NCCH1703(未治療進行・再発肺多形癌など肺肉腫様癌に対するペムブロリズマブの単群検証的試験)の登録症例の腫瘍/正常検体の集積を実施し、様々な解析を順調に実施中である。

今後の研究の推進方策

現在、研究計画に基づき順調に進捗している。本研究では、PD-1阻害薬が投与された肺肉腫様癌検体の遺伝子プロファイルと腫瘍浸潤免疫細胞のプロファイルを明らかにすることで、免疫療法の効果予測マーカーの同定、肺肉腫様癌の免疫療法の初期あるいは獲得耐性機序の解明、更には耐性を克服する将来的な治療の開発へと繋げていくことを目的としているため、得られた結果に基づきさらなる研究を進める予定である。

次年度使用額が生じた理由

次年度に集積した肺肉腫様癌検体の解析を行うため必要性に基づき次年度使用額が生じた

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公開日: 2023-12-25  

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