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2022 年度 実施状況報告書

感染関連糸球体腎炎の非侵襲的診断法に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 22K08341
研究機関東京医科大学

研究代表者

小島 亜希  東京医科大学, 医学部, 助教 (70937888)

研究分担者 山田 宗治  東京医科大学, 医学部, 准教授 (10625164)
尾田 高志  東京医科大学, 医学部, 教授 (90531187)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード感染関連腎炎
研究実績の概要

感染関連腎炎(IRGN)の診断は時に難しく、これは高齢者の不顕性感染症がしばしば把握困難であることに起因する。また高齢のIRGN例は予後不良である。正確な診断がされない高齢IRGN例は、持続する尿所見異常、腎機能障害を理由に免疫抑制療法を施行され、結果として感染が増悪し不幸な転帰をたどる症例報告も散見される。これらのことからIRGNの正確な診断に役立つ感度・特異度の高いBiomarkerを特定し、その検査法を確立することを目的として研究を開始した。まず研究の遂行に先立ち、研究内容を所属施設の医学倫理審査委員会に申請し承認を得ようと準備を進めたが、この承認申請に手間取り、未だ承認を取得できていない。そこで、臨床サンプルの解析は進められず、評価系の確立の準備を以下の如く進めている。 ① IRGNの発症への関与の知られているNAPlrに関して、NAPlrペプチドを用いた評価系の確立に向け、まずNAPlrペプチドを生化学試薬会社に依頼して作成。作成した3種類のペプチドをウサギに免疫し、3種類のウサギ抗NAPlrペプチド抗体を作成。これらの試薬を用いたELISAの系が定量性の面でしっかり機能することを確認した。② 補体副経路の構成成分に対する自己抗体の評価系としてヒトFactor Bとそれに対する抗体をQuidel社から購入する。これらをプレート内で反応させてELISAの系が定量面でしっかり機能することを確認した。今後、まずは倫理審査の承認を取得した上で、臨床のサンプルを用いた検討に進む予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

研究は試料の集積のため多施設共同で実施する予定であるが、コロナの流行なども影響し、なかなか他施設との連携に手間取り、研究の前提である倫理審査の取得ができていない状況である。至急、他施設と相談、書類を準備し、承認取得を目指す。

今後の研究の推進方策

進捗状況に記載の如く、まずは倫理審査承認を取得する。その上で臨床的有用性の評価についてIRGN患者、および対照としてのC3腎症患者と健常人(移植ドナー)の血清を解析・比較することにより、これらELISA系のIRGN診断における有用性を評価する。これらの診断への有用性の比較に際してはROCカーブを作成して各ELISAのIRGN診断における感度・特異度を決定する。

次年度使用額が生じた理由

コロナ蔓延の影響もあり、他施設との連携などの面に手間取り、研究実施の倫理審査承認が取れず、試薬の購入や検査の前段階の確認のみしか実施できなかったため次年度使用が生じた。次年度は、倫理審査承認を取り付け本解析を開始するため、ELISA用試薬を中心とする消耗品の購入、および解析結果の報告や情報収集目的の学会への参加費などに使用予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Proliferative glomerulonephritis with monoclonal immunoglobulin G3 lambda deposits accompanied by glomerular positive staining for nephritis-associated plasmin receptor and related plasmin activity: A report of two cases2023

    • 著者名/発表者名
      Uchida Takahiro、Oda Takashi、Hoshino Takahiko、Sakai Takashi、Kojima Aki、Inoue Dan、Kojima Tadasu、Yamada Muneharu
    • 雑誌名

      Frontiers in Medicine

      巻: 9 ページ: 1059575

    • DOI

      10.3389/fmed.2022.1059575

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Thrombotic microangiopathy with transiently positive direct Coombs test in an adult with poststreptococcal acute glomerulonephritis: a case report2022

    • 著者名/発表者名
      Inoue Dan、Oda Takashi、Iwama Sachiko、Hoshino Takahiko、Mukae Mitsuya、Sakai Takashi、Kojima Aki、Uchida Takahiro、Kojima Tadasu、Sugisaki Kentaro、Tomiyasu Tomohiro、Yoshikawa Noriko、Yamada Muneharu
    • 雑誌名

      BMC Nephrology

      巻: 23 ページ: 56

    • DOI

      10.1186/s12882-022-02684-z

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 短期型バスキュラーカテーテル留置患者に対するガイドワイヤーを用いた長期型バスキュラーカテーテル への入れ替え手技の検討2022

    • 著者名/発表者名
      沖原 正章, 星野 貴彦, 迎 光矢, 酒井 敬史, 小島 亜希, 松崎 智子, 赤司 勲, 木原 優, 今野 理, 尾 田 高志, 岩本 整
    • 雑誌名

      日本透析医学会雑誌

      巻: 55 ページ: 285-291

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 糸球体疾患 急性糸球体腎炎2022

    • 著者名/発表者名
      小島 亜希, 尾田 高志
    • 雑誌名

      日本臨床別冊腎臓症候群I

      巻: I ページ: 65-69

  • [雑誌論文] 各種病態にみられる腎障害 感染症 溶連菌感染後急性糸球体腎炎2022

    • 著者名/発表者名
      小島 亜希, 尾田 高志
    • 雑誌名

      日本臨床別冊腎臓症候群III

      巻: III ページ: 408-412

  • [学会発表] 移植腎生検にみられたmalakoplakiaの1例2022

    • 著者名/発表者名
      小島亜希、山田宗治、青木 健、星野貴彦、酒井敬史、内田貴大、小島 糾、冨安朋宏、吉川憲子、沖原正章、赤司 勲、木原 優、今野 理、岩本 整、小池淳樹、尾田高志
    • 学会等名
      第52回日本腎臓学会東部会

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公開日: 2023-12-25  

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