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2023 年度 実施状況報告書

低密度好中球(LDN)のmiRNAを治療標的とした好中球性皮膚症の病態解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K08385
研究機関鹿児島大学

研究代表者

東 裕子  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (00381179)

研究分担者 山口 宗一  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (20325814)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード好中球 / マイクロRNA / 乾癬 / ケラチノサイト
研究実績の概要

乾癬患者血清による miRNA 網羅解析から得られた、疾患で上昇しているmiRNAの一群の中で、特に発現量の変化が大きかったmiR-7641について検討した。real time RT-PCRを用いて乾癬患者での発現を測定したところ、コントロール群に比較して有意に高値を呈していた。ケラチノサイトと好中球、単球でmiR-7641の発現量を比較したところ、ケラチノサイトでより多く発現し、TNFα刺激によってその発現が増強することがわかった。初代培養ケラチノサイトでmiR-7641を強発現させると、有意に細胞増殖が亢進した。また、miR-7641 inhibitorでその細胞内発現を低下させると細胞増殖は抑制された。miR-7641はケラチノサイトの増殖を誘導した。以上から、miR-7641は乾癬の病態形成に関与していることが示唆された。さらにそのメカニズムの探索を行う予定である。
好中球サブセット、低密度好中球(LDN)が炎症や癌で増加することが知られているが、密度勾配遠心法によるLDNの分離では定量的に測定することが困難である。PrimeFlow RNA アッセイを用いることで、好中球中のLDNの割合を測定することが可能になった。全血から抽出した好中球に、LDNのみに発現していたいくつかのmiRNAをターゲットとしたプローブを結合させ、シグナルを増幅後に蛍光色素で標識し、好中球の表面マーカーの抗CD18抗体との二重染色によりフローサイトメトリーで解析した。現在、好中球性皮膚症の患者で測定中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

低密度好中球の新たな測定方法を見つけだし、疾患患者で測定、検討できていることから判断した。

今後の研究の推進方策

好中球性皮膚症の患者でのLDNの解析を進め、LDNの割合が増加する疾患を探っていく。好中球でmiR-Aの発現に関わる免疫系の微小環境について検討していく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Neutrophil-Derived MicroRNA-1290 Promotes Keratinocyte Proliferation in Psoriasis2023

    • 著者名/発表者名
      Higashi Yuko、Yamakuchi Munekazu、Ibusuki Atsuko、Okubo Aoi、Fukushige Tomoko、Hashiguchi Teruto、Kanekura Takuro
    • 雑誌名

      Journal of Investigative Dermatology

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1016/j.jid.2023.10.042

    • 査読あり
  • [学会発表] MicroRNA and granulocyte and monocyte adsorption apheresis (GMA) on Neutrophilic skin diseases2023

    • 著者名/発表者名
      Yuko Higashi, Munekazu Yamakuchi, Tomoko Fukushige, Teruto Hashiguchi, Takuro Kanekura
    • 学会等名
      First international societies for investigative dermatology meeting
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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