| 研究課題/領域番号 |
22K08435
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| 研究機関 | 大分大学 |
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研究代表者 |
酒井 貴史 大分大学, 医学部, 助教 (20624290)
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| 研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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| キーワード | アトピー性皮膚炎 / 骨折 / RANKL |
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| 研究実績の概要 |
近年の研究から、アトピー性皮膚炎患者において骨粗鬆症性骨折が生じやすいことが明らかとなった。しかしながら、その機序は十分に分かっていない。研究代表者は、炎症および骨の恒常性と密接に関連する分子、receptor activator of nuclear factor kappa-Β ligand（RANKL）に着目し、過去に、アトピー性皮膚炎の重症度と血清中のRANKL濃度との間に正の相関があることを見出した。本知見を元に令和4年度は、以下の研究を実施した。
（１）：アトピー性皮膚炎患者内における骨恒常性に関連する様々な分子の発現を調査した。具体的に、NCBI Gene Expression Omnibus (GEO)に公開されているトランスクリプトーム解析のデータベースを利用し、アトピー性皮膚炎患者の角層、表皮、真皮、および血中それぞれにおいて、発現が変動している骨関連分子の発現について、バイオインフォマティクスの手法で解析した。その際に、バイオインフォマティクス解析に必要となるPC、ソフトウェア、書籍等の必要物品を準備し、解析可能な研究環境の構築を行った。
（２）：RANKLを含む骨関連分子と皮膚炎症との関連を調査するための動物実験を計画し、当研究施設動物実験委員会に申請を行い、動物実験の承認を得た。
（３）：さらに、本研究の根幹であるアトピー性皮膚炎と骨粗鬆症性骨折、骨恒常性関連分子に関する最新の知見を収集し、総説の作成を開始した。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
近年公開された論文、データベース等の存在によって、元々の研究計画に若干の変更が生じたものの、実際のアトピー性皮膚炎患者（ヒト）における骨関連分子の発現の調査が実施できたため、全体的な研究の進捗状況はおおむね順調と判断した。
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| 今後の研究の推進方策 |
（１）令和4年度に実施したデータベース解析を元に、アトピー性皮膚炎患者における骨関連分子の発現をより詳細に分析し、その後の論文化、動物実験、培養実験につなげる。
（２）令和4年度に取り掛かった総説の完成を目指す。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
令和4年度の研究成果を元に、令和5年度は以下の研究計画に則った科研費使用を計画している。
（１）現在進めているアトピー性皮膚炎患者の公開データベース（トランスクリプトーム解析）の追加解析を行う（解析に費用が発生する）（２）アトピー性皮膚炎モデルマウスにおけるRANKLの病原性調査のための動物実験を行う（動物の購入・飼育費用、ならびに、動物実験に必要な試薬購入に費用が発生する）（３）培養細胞実験で、皮膚組織におけるRANKLの影響を調査する（培養細胞および培養実験に必要な試薬等の購入に費用が発生する）（４）データベース解析の論文化、ならびに、本プロジェクトに関連する総説を完成させる（論文掲載に費用が発生する）
尚、本研究課題において、研究代表者は、当科研費以外にも研究助成金を得る事が出来たため、令和4年度の当科研費の使用は発生しなかった。令和4年度に使用しなかった科研費残額は、令和5年度以降に、上記計画に沿って、使用していく予定である。
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