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2022 年度 実施状況報告書

毛乳頭細胞におけるATP感受性カリウムイオンチャネルの役割

研究課題

研究課題/領域番号 22K08441
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

伊藤 宗成  東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (20408371)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードCantu症候群 / ATP感受性カリウムチャネル / KCNJ8遺伝子 / 毛乳頭細胞 / 多毛症
研究実績の概要

本研究では、多毛を主訴とするCantu症候群(CS)を引き起こすKCNJ8遺伝子の病的変異、さらにはそこから合成される変異型ATP感受性カリウム(KATP)チャネルが、毛髪形成に重要な毛乳頭細胞(DPC)にどのような影響を与えるかを検討する。その中で、毛髪の発生や毛周期の調整などに関わる因子のさらなる同定、その因子の機能解析も目指している。
初年度である2022年度は、マウスDPCに変異型KATPチャネルを強制発現させるウイルスベクターの作製を主に行った。マウスcDNAからPCRにてKCNJ8 cDNAを増幅し、レンチウイルス発現ベクターに導入したのち、PCRを用いて部位特異的にKCNJ8 cDNAに変異の導入を試みた。
KCNJ8遺伝子の病的変異は、その変異部位によって発症する疾患が異なるため、CSを生じるE189K変異(機能獲得性変異)、比較対象として乳児突然死症候群を生じるE332del変異、J-wave sydromeを生じるS422L変異の2種類(機能喪失性変異)、計3種類の変異型KATPチャネルを発現できるウイルスベクターの作製を行い、マウスDPCに強制発現させてその差異を検討する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

変異型KATPチャネルをDPCに強制発現をさせるレンチウイルスベクターの作製が終了し、ウイルス感染実験の条件検討をしていたが、その過程で、変異導入細胞株の選別に用いる薬剤耐性遺伝子の選択に誤りがあることが判明し、発現ベクターの再作製を余儀なくされた。
また、当講座に在籍していた研究補助員の急な退職により、研究のスピードが鈍化したこともあり、今年度中に終了予定だったウイルスベクターの作製、DPCへ感染実験に着手できずに終了した。

今後の研究の推進方策

現在の遅れを取り戻すため、予算の許す範疇で実験の外部委託を行い、研究の推進を図ることとした。
また、当研究へのエフォートを拡大するとともに、新たな研究補助員の確保も検討している。

次年度使用額が生じた理由

前述の理由により研究の進捗状況が芳しくなく、本年度中に行う予定であった変異型KATPチャネルを発現させたDPCの網羅的遺伝子解析が先送りになったことで、次年度使用額が生じた。
引き続き次年度も計画に則って研究を継続・推進し、研究費を有効活用していく予定である。

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公開日: 2023-12-25  

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