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2022 年度 実施状況報告書

DNAメチル化を基軸とした炎症ストレスとクローン性造血の相互的役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K08460
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

佐藤 友香  福島県立医科大学, 医学部, 助教 (70583623)

研究分担者 植田 航希  福島県立医科大学, 医学部, 講師 (80632190)
池田 和彦  福島県立医科大学, 医学部, 教授 (90381392)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードクローン性造血 / 炎症ストレス / DNAメチル化
研究実績の概要

JAK2変異やDNMT3Aの変異が同時に起こると強い炎症、造血幹細胞の再構築を促進させ、それにより血栓症の増加や骨髄増殖性腫瘍の進行による骨髄線維症の発症に関わる可能性が考慮される。このことが、クローン性造血と炎症性ストレスが血管リモデリング、腫瘍進展にどのように関与しているのか、その詳細についてDNMT3AとJAK2変異の視点から明らかにするために、2022年度は、培養細胞を用いたin vitroの系の作製に加えて、in vivoの系として遺伝子改変マウスの作製に着手した。
in vitroの系では、好中球株HL-60に、JAK2V617F遺伝子が入ったプラスミドをトランスフェクションし、恒常的に発現する細胞の作製を試みている。いくつかのトランスフェクション試薬を用い実験を行った結果、JAK2V617F遺伝子の発現は一過性には確認されている。今後、JAK2V617F変異とDNMT3A欠失を同時に起こさせ、その影響を研究するためには、JAK2V617F遺伝子が安定的に発現する細胞を作る必要があるため、JAK2V617F遺伝子が安定的に発現する細胞の作製を進めている。また、好中球株HL-60にDNMT3AのsiRNAをトランスフェクトし、DNMT3Aのノックダウンを試みた。いくかの試薬を使って実験を行ったが、タンパク質発現、RNA発現ともに有意なノックダウンが起こらなかった。今後、他の方法によるDNMT3Aノックダウンを検討するとともに、DNMT3AR882H変異遺伝子の細胞への導入も検討している。
in vivoの系では、DNMT3AR882H変異とJAK2V617F変異を反映するマウスの作製を進めた。Ert-Cre-homoマウスとJAK2V617F/WT;Dnmt3aR878H/WTマウスを交配し、JAK2V617F/WT;Dnmt3aR878H/WTマウスがほぼ完成した。
次年度は、変異を導入したHL-60とJAK2V617F/WT;Dnmt3aR878H/WTマウスと用いてNETs形成と炎症性サイトカイン、凝固マーカーの関連性などを検討する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

マウスの交配に時間がかかったが、次年度の研究のための準備は十分に整ったから。

今後の研究の推進方策

現在進めている細胞を構築し、この細胞と作製したマウスを使って、in vitro、in vivoの2つの系で研究を行う。

次年度使用額が生じた理由

マウスの交配に時間がかかったから。年度末にマウスが作製出来たので、その実験を進めるために使用予定。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Evaluation of a quantitative PCR based method for chimerism analysis of Japanese donor/ recipient pairs2022

    • 著者名/発表者名
      Keiji Minakawa, Satoshi Ono, Mao Watanabe, Yuka Sato, Saki Suzuki, Shou Odawara, Kinuyo Kawabata, Koki Ueda, Kenneth E. Nollet, Hideki Sano, Takayuki Ikezoe, Atsushi Kikuta& Kazuhiko Ikeda
    • 雑誌名

      Scientifc Reports

      巻: 12 ページ: ‐

    • DOI

      10.1038/s41598-022-25878-9

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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