研究課題/領域番号 |
22K08482
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
岡田 誠治 熊本大学, ヒトレトロウイルス学共同研究センター, 教授 (50282455)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 原発性滲出性リンパ腫 / HHV-8 / SLAMF7 / DNAメチル化 / PAX5 / 免疫療法 |
研究実績の概要 |
Primary effusion lymphoma(PEL)において、プロモーターのサイレンシングにより転写因子Pax5の発現が抑制されていることを見出した。Pax5を発現させることで、RB蛋白の安定化によるG1期での細胞周期停止が起こる事、マウスモデルでは腫瘍性腹水の生成が落ちることを見出した。本成果は現在Neoplasia誌に投稿中である。 PELでは腫瘍細胞表面にSLAMF-7が発現していること、Vγ9Vδ2 T細胞が抗SALMF-7抗体を介した抗体依存性細胞傷害活性により、PELに細胞死を誘導することを見出した。本成果は現在International Immunopharmacology誌に投稿中である。 PELに対する免疫療法についての総説をExploration of Targeted Anti-tumor Therapy誌に投稿し、受理された。 これらの成果は、8th International conference on cancer research & drug development(11月13-15日、ボストン)などの学会で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究成果をまとめて英文論文2報を投稿した。また、これまでの成果を背景にPELの免疫療法に関する総説をまとめ、受理された。
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今後の研究の推進方策 |
更に新たなPEL治療法に関する研究を継続し、マウスモデルを用いた治療法開発を試みる。
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次年度使用額が生じた理由 |
論文投稿の予定がやや遅れたため、予定していた論文掲載料の支払いが来年度になった。 新規治療薬候補のマウスモデルを用いた実験が、やや遅れて来年度実施になったため、マウス購入費・飼育費・投与する薬剤費などが来年度に持ち越しとなった。動物実験は、令和6年度早期に実施予定のため、使用予定である。
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