研究課題/領域番号 |
22K08539
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
神田 浩子 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (00345208)
|
研究分担者 |
立石 晶子 東京大学, 保健・健康推進本部, 助教 (00897275)
大久保 ゆかり 東京医科大学, 医学部, 教授 (40233530)
土屋 遥香 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (50868560)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
キーワード | 乾癬性関節炎 / 掌蹠膿疱症性骨関節炎 / シングルセル解析 |
研究実績の概要 |
本研究では、令和4年度には、乾癬性関節炎(Psoriatic arthritis: PsA)や掌蹠膿疱症性骨関節炎(Pustulotic arthro-osteitis: PAO、欧米ではSAPHO syndrome)と診断された患者から研究内容に関して文書説明と同意を取得し、関節滑膜および末梢血からシングルセルライブラリーの調整を行った。令和5年度は、このライブラリーを用いて次世代シーケンサ―NovaSeq 6000(Illumina)による150 bp pair end sequenceを実施した。Cell Ragerを用いて得られたリードデータをリファレンス配列上にマッピングし、Seuratによりクオリティコントロールを実施し、低品質細胞やダブレットを除外した。更に、サンプル間のバッチエフェクトを除去し、Uniform Manifold Approximation and Projection(UMAP)上で細胞のクラスターを同定した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和5年度は、1)次世代シーケンス、2)シーケンスデータの解析を目標としており、上述の如く当初の目標を達成した。令和4年度に生細胞の分取からシングルセルライブラリーの調整までの実験プロトコルを改善したことによりコストを削減し、令和5年度の次世代シーケンスにおいて、1細胞あたりのシーケンス深度を十分に担保できた。
|
今後の研究の推進方策 |
令和6年度は、次世代シーケンスデータと、サンプル収集時の臨床情報(年齢・性別・疾患活動性評価指標・身体機能障害評価指標等)および前向きに取得する臨床情報を統合的に解析し、臨床診断(PsAとPAO)や罹患関節(体軸病変と末梢病変)、治療反応性による細胞分画の差異を比較する。また、自験データと公共データを統合することにより、健常人や他疾患との比較解析を行う。
|
次年度使用額が生じた理由 |
実験プロトコール改善により、コスト削減可能であったためである。次年度は、得られたこの次世代シークエンスデータと臨床情報との統合解析を行う。
|