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2022 年度 実施状況報告書

HTLV-1の自己抗体産生系やThサブセットに及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 22K08552
研究機関日本大学

研究代表者

中村 英樹  日本大学, 医学部, 教授 (10437832)

研究分担者 永田 欽也  日本大学, 医学部, 研究員 (30531404)
清水 俊匡  長崎大学, 病院(医学系), 助教 (40770467)
長澤 洋介  日本大学, 医学部, 助教 (70818583)
塚本 昌子  日本大学, 医学部, 助教 (80570910) [辞退]
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードシェーグレン症候群 / HTLV-1 / B細胞
研究実績の概要

シェーグレン症候群患者末梢血による免疫グロブリンIgGおよび抗Ro/SS-A抗体産生へのHTLV-1感染の影響を観察するため、フィーダー細胞を用いたin vitro抗体産生系作成を行った。CD40リガンドを発現したフィーダー細胞とIL2、IL-10等のサイトカイン刺激の下、シェーグレン症候群患者末梢血より分離したB細胞を培養した。コントロールとして健常人より同様に末梢血B細胞を分離した。培養day8までのIgG産生を見ると、シェーグレン症候群患者および健常人ともに経時的なIgG産生増加が確認できた。さらに、健常人からの特異的自己抗体産生を見るためにこの系を用いてB細胞からの抗サイトメガロIgG産生を確認した。現在、シェーグレン症候群患者末梢血B細胞からの抗Ro60/SS-A抗体産生を確認中である。一方で、これらのB細胞と共培養するHTLV-1陰性およびHTLV-1陽性T細胞株の調整を行っている。共培養に使用するため、T細胞株に放射線照射を行い増殖を抑制できる最良の放射線照射量を検討中である。現在までシェーグレン症候群患者および健常人由来のB細胞とT細胞株の共培養を進めており、HTLV-1非感染T細胞株JurkatおよびMOLT-4との共培養では、IgG産生は殆ど抑制しない結果が得られている。一方で、HTLV-1陽性細胞株を使用した場合には、IgG産生が抑制される傾向が確認された。これらに並行して、抗HTLV-1抗体陽性および陰性シェーグレン症候群患者唾液腺浸潤各級におけるヘルパーT細胞サブセットの免疫染色解析を進めている。陽性コントロールヒト組織の準備と、染色に使用する一次抗体選定を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

現在健常人末梢血からの末梢血採取は順調であるが、シェーグレン症候群患者からの末梢血採取がやや遅れている。この理由として、抗Ro/SS-A抗体高値陽性のシェーグレン症候群患者外来受診を待っており、適当な症例の検討にやや時間がかかっている。また、シェーグレン症候群患者末梢血B細胞からのin vitro自己抗体産生系を用いた抗Ro60/SS-A抗体産生能の検討に時間を有しており、予定よりやや遅れている。自己抗体産生系が確立できれば、T細胞との共培養を進める予定である。

今後の研究の推進方策

シェーグレン症候群患者末梢血B細胞からの抗Ro60/SS-A抗体産生、健常人末梢血B細胞からの抗サイトメガロウイルス抗体上昇を確認中である。経時的な自己抗体産生上昇が確認できたら、HTLV-1陽性および陰性T細胞株との共培養を行う。この結果、自己抗体産生抑制が確認できるか検討をを行う予定である。
唾液腺浸潤細胞ヘルパーT細胞サブセット解析についても使用する一次・二次抗体購入が完了次第、陽性コントロール組織染色へ進む予定である。

次年度使用額が生じた理由

130,628円の次年度使用額が生じた理由として、自己抗体産生抑制系実験がやや遅れたことによりR5年度はじめに口唇唾液腺組織の未染色標本の切り出しや、組織染色用の一次抗体の一部を購入する必要があったため。
R5年度使用予算分とこの繰り越し分を併せて、組織染色用一次抗体・二次抗体購入と、初年度から行っている自己抗体産生抑制機序解明のための試薬・培養液購入に使用する。

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公開日: 2023-12-25  

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