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2023 年度 実施状況報告書

自己免疫性関節炎に関与する自己抗体産生B細胞の分化および機能制御機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 22K08557
研究機関筑波大学

研究代表者

近藤 裕也  筑波大学, 医学医療系, 講師 (40612487)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード関節リウマチ / B細胞 / 自己抗体 / T-bet / コラーゲン誘導関節炎
研究実績の概要

1) 野生型(WT)マウス、T-bet欠損マウスに対して関節リウマチの動物モデルであるコラーゲン誘導関節炎(CIA)を用いた解析を実施した。すでに確認していた通り、WTマウスに対してT-bet欠損マウスにおいて、関節炎の重症度が増加した。抗原であるII型コラーゲン(CII)に対する特異的IgGとそのサブクラスを経時的に測定したところ、WTマウスに対してT-bet欠損マウスにおいて血清中のCII特異的IgG、およびIgG1、IgG2bが優位に高値を示すことが明らかとなった。一方で、CIA誘導時の血清中総IgG、およびIgG1、IgG2bはWTマウスとT-bet欠損マウス間で有意な差を認めなかったことから、抗原特異的な抗体産生が、T-bet欠損マウスにおいて亢進していることが示唆された。
2) CIA誘導後に脾臓、リンパ節、からB細胞を分離し、発現する表面マーカーを特異的抗体による標識してフローサイトメーターで解析することにより、B細胞の分化段階について差が生じているかを評価したが、WTマウスとT-bet欠損マウス間において有意な差は認められなかった。
3) CIAを誘導していないWTマウス、およびT-bet欠損マウスの脾臓からCD19+B細胞を分離し、B細胞受容体、toll様受容体を介した刺激下でin vitroで培養し、培養上清中のIgG濃度を測定したが、両マウス間において有意な差は認められなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

1) CD4陽性T細胞特異的、またはB細胞特異的にT-betを欠損したコンディショナルノックアウトマウスを用いて、関節リウマチ動物モデルであるコラーゲン誘導関節炎を誘導したうえでの解析を予定しているが、CD4陽性T細胞特異的T-bet欠損マウスについては作出済みであるに対し、B細胞特異的T-bet欠損マウスの作成に時間を要しており、未だ解析を開始できていない状況にある。
2) マウスの知見を踏まえて、ヒトの関節リウマチ患者検体をもととした解析を行うことを予定しているが、上記理由にてマウスの解析が開始できていないことから、未だヒトの検討に着手できていない。

今後の研究の推進方策

マウスの解析については、B細胞特異的T-bet欠損マウスの作出が課題となっているが、すでに繁殖は開始しており、今年度中の実験開始を目指して準備を進めている段階にある。
マウスの知見が得られ次第、ヒト検体を用いた解析を開始できるように、検体の収集を進めている。

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公開日: 2024-12-25  

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