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2023 年度 実施状況報告書

FADSマウスを用いたアトピー性皮膚炎の病態形成機構の解明と新たな治療戦略の構築

研究課題

研究課題/領域番号 22K08566
研究機関佐賀大学

研究代表者

布村 聡  佐賀大学, 医学部, 准教授 (70424728)

研究分担者 出原 賢治  佐賀大学, 医学部, 教授 (00270463)
南里 康弘 (宮内康弘)  佐賀大学, 医学部, 助教 (00382218)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードアトピー性皮膚炎 / かゆみ / インテグリン / ペリオスチン / 自然リンパ球
研究実績の概要

アトピー性皮膚炎は, 2型炎症を背景として発症する激しい掻痒を伴う慢性の皮膚疾患である。アトピー性皮膚炎において、様々な2型炎症のメディエーターがC線維に直接作用して痒みを惹起することが、 近年明らかになってきたが、痒みは高度な神経生理学的反応であるため、その発症機序の解明が困難であった。
我々はNF-kB canonical経路の正の制御分子であるIkk2を顔面の皮膚線維芽細胞で欠損するマウスを作成し、2型炎症主体のアトピー性皮膚炎症状と強い掻痒を顔面に発症することを見出し、 Facial atopic dermatitis with scratching (FADS)マウスと名付けた。
本研究の目的は、FADSマウスを用いることにより、アトピー性皮膚炎における新規の痒みの機序の解明である。昨年度まで2型炎症のメディエーターの一つであるペリオスチンが知覚神経を直接活性化し、痒みに関連する神経自然発火を促進させることを明らかにした。
本年度は、ペリオスチンの受容体である複数のインテグリンの阻害剤がペリオスチン介在性のかゆみに有効であることを解析し、最適な阻害剤の選定を進めた。またRag2/IL-2Rcg DKO FADSマウスの解析を進め、皮膚の炎症および掻痒は主に自然リンパ球介在性であることを見出した。しかしながら、動物飼育施設の感染事故により現在は微生物学的クリーニングを余儀なくされた状況である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度は、Rag2/IL-2Rcg DKO FADSマウスの解析を進める予定であったが、動物飼育施設の感染事故により該当マウスは死滅したため、現在は保管していた凍結胚からの個体復元による微生物学的クリーニングを行っている状況であるため。

今後の研究の推進方策

現在は個体復元までは終了しており、仮親の微生物学クリーニング状態が検査により問題が無ければ通常飼育室へと移動し、遅れていた分の解析を進める予定である。

次年度使用額が生じた理由

本来、本年度で全額使用する予定であったが、研究に使用する遺伝子組み換えマウスが感染事故により死滅したため。次年度は凍結胚から復元させたマウスを用いた解析を実施する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 産業財産権 (1件) (うち外国 1件)

  • [産業財産権] 外用剤2024

    • 発明者名
      出原賢治、布村聡、南里康弘 北島勲、歌大介
    • 権利者名
      出原賢治、布村聡、南里康弘 北島勲、歌大介
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      PCT/JP2024/000085
    • 外国

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公開日: 2024-12-25  

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