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2023 年度 実施状況報告書

HIV感染におけるケモカイン受容体の動態解析とその多量体形成を標的とした薬剤開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K08582
研究機関熊本大学

研究代表者

中田 浩智  熊本大学, 病院, 准教授 (40628492)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードHIV / HIV薬 / ケモカイン受容体 / 多量体形成
研究実績の概要

CXCR4に多量体形成に影響を与える可能性がある部位を同定し、それらの部位にアミノ酸変異を単独~複数導入し、変異CXCR4発現プラスミドの作成を行った。それらの変異CXCR4により多量体形成がどのように変化するかをCXCR4に蛍光色素(EFP、CFP)を結合させることでFluorescence Resonance Energy Transfer (FRET)で評価したり、CXCR4にHISタグなどを結合させウエスタン・ブロッテイング法を用いて評価するなどしている。同時にこれらの変異CXCR4のHIV感染性についても変異CXCR4を発現させた細胞へのHIVを用いた直接的な感染実験の他、CD4-CXCR4発現させた標的細胞に対し、gp120・TATなどを発現させたエフェクター細胞を反応させるfusion assayなどの手法を用いて評価を行っている。変異CXCR4を複数同時に発現させるとFRETや感染実験での変化がより増強される傾向がいくつかの変異では見られており、その結果からは、上述の結果と合わせて、FRET値と感染性に正の相関が見られている。このように複数の変異を有するCXCR4の生理的な機能(SDF-1などによる反応)への影響についてさらに検討を行って行く。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

COVID流行の影響で遅れた分について完全には取り戻せていないが、徐々にデータは蓄積して来ている。一部の実験手法では系が確立できていないものもある。

今後の研究の推進方策

変異CXCR4を用いた多量体形成への影響およびHIV感染性への影響については現在のデータが蓄積すれば一定の結果は得られる見込みである。新規薬剤の開発については時間的に難しいと考えるが、既報のCXCR4阻害薬で我々のデータで重要と特定されるCXCR4の部位への結合が想定されている薬剤を探索し、今後の薬剤開発の基礎となる実験の検討は行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

実験の進行の遅れのため試薬購入などが予定通りに行われなかったことや論文・学会発表まで至らなかったことが使用額が生じた理由として挙げられる。実験は徐々に遅れを取り戻しており、試薬購入や論文投稿に使用していく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] CXCR4多量体形成が関連したHIV-1感染機序の解明2023

    • 著者名/発表者名
      奥村真由、中村朋文、中田浩智、安永純一郎、松岡雅雄
    • 学会等名
      第37回日本エイズ学会学術集会

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公開日: 2024-12-25  

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