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2023 年度 実施状況報告書

ICG蛍光マーキングによる非触知乳癌に対する手術ナビゲーションシステムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K08743
研究機関愛知医科大学

研究代表者

中野 正吾  愛知医科大学, 医学部, 教授 (20351108)

研究分担者 藤井 公人  愛知医科大学, 医学部, 准教授 (00524331)
高阪 絢子  愛知医科大学, 医学部, 助教 (50440748)
後藤 真奈美  愛知医科大学, 医学部, 助教 (00740953)
伊藤 由季絵  愛知医科大学, 医学部, 助教 (10805469)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード乳癌 / 乳房温存手術 / ICG / 蛍光観察カメラシステム
研究実績の概要

当該研究の主テーマはインドシアニングリーン(ICG)蛍光マーキングを用いた乳癌手術ナビゲーションシステムの開発である。超音波fusion技術を用いて同定された乳癌病変にICGによるマーキングを行い、蛍光観察カメラシステムを用いて切除領域の局在を可視化することを目指している。このシステムが乳房温存手術における断端陰性率を向上させ、再手術率の低下に寄与することができるかどうかが最終目標となる。今年度は、2022年度に行ったICG蛍光マーキングクリップの作成に関する予備実験を基に、手術切除標本内への留置の有用性について検討を行った。バード社のUltraClipブレストマーカーの先端に留置されている組織マーカのPVAスポンジに各種濃度のICGを染み込ませた後、乳癌切除標本への留置を試みた。5例に施行したが、スポンジ単体においてはICGを希釈しても蛍光観察カメラシステムで観察可能であったが、UltraClipブレストマーカー内にICGが残留するため、クリップのみの発色の観察が困難であった。よってUltraClipブレストマーカーの代替えとして、一致の倍率に希釈したICGを腫瘍周囲に局注する方法を考案し予備検討を開始した。7例に対し施行したところ、6例(86%)において切除領域の可視化が可能であった。局注濃度、投与量を調整することによりハレーションを防ぐことが可能であった。また同時にセンチネルリンパ節生検にも施行することが可能であった。今後、症例数を増やし、また蛍光観察カメラシステム法を検討し、ナビゲーションシステムの構築を目指したい。現在は触知乳癌に対して研究を継続しているが、RVSを用いた非触知乳癌の同定においては手法が確立できており、非触知乳癌に対するICG蛍光マーキング法の検証を進めていく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

コロナ禍の影響もあり、症例集積が予定よりやや遅れているもの、おおむね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

ICG蛍光マーキングによる非触知乳癌に対する手術ナビゲーションシステムの開発に関して、症例の蓄積ならびに蛍光観察カメラシステムの再検討を行う。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍のため、予定していた学会出張がキャンセルとなったため。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Invasive lobular carcinoma of the breast detected with real-time virtual sonography: a case report.2023

    • 著者名/発表者名
      Ito Y, Fujii K, Saito M, Banno H, Ido M, Goto M, Ando T, Mouri Y, Kousaka J, Imai T, Nakano S.
    • 雑誌名

      Surg Case Rep

      巻: 19 ページ: -

    • DOI

      10.1186/s40792-023-01667-y

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Development of Erythema Nodosum After Olaparib Treatment in a Patient With Recurrent Breast Cancer and BRCA2 Mutation: A Case Report.2023

    • 著者名/発表者名
      Saito M, Fujii K, Banno H, Ito Y, Nakano S.
    • 雑誌名

      Cureus.

      巻: 7 ページ: -

    • DOI

      10.7759/cureus.44864. eCollection 2023 Sep

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 乳房MRI non-mass enhancement切除範囲決定における超音波fusionシステムの有用性(多施設共同前向き臨床試験FUSION02最終報告)2023

    • 著者名/発表者名
      中野正吾他
    • 学会等名
      日本乳腺甲状腺超音波医学会学術総会
    • 招待講演
  • [学会発表] 超音波fusion技術を利用して同定したMRI-detected lesionの悪性病変の検討2023

    • 著者名/発表者名
      西塔誠幸他
    • 学会等名
      日本癌治療学会学術総会
  • [学会発表] 抗悪性腫瘍薬関連血栓性微小血管症(TMA)発症のバイオマーカーの探索2023

    • 著者名/発表者名
      見崎知子他
    • 学会等名
      日本腎臓学会学術総会
  • [学会発表] BRCA1とBRCA2のDouble Heterozygosityを認めた高齢者乳癌の1例2023

    • 著者名/発表者名
      伊藤由季絵他
    • 学会等名
      日本乳癌学会学術総会
  • [学会発表] Second-look USで描出困難な乳房MRI-detected lesionの乳房内分布の特徴 超音波fusion技術を用いた解析2023

    • 著者名/発表者名
      中野正吾他
    • 学会等名
      日本乳癌学会学術総会
  • [学会発表] MRI/US fusion imaging for preoperative planning using non-wire localization technique in breast conserving surgery in patients with non-mass enhancement on MRI. A prospective multicenter study.2023

    • 著者名/発表者名
      Nakano S, et al.
    • 学会等名
      San Antonio Breast Cancer Symposium 2023
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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