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2022 年度 実施状況報告書

腸管不全関連肝障害(IFALD)における新規細胞死フェロトーシス機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K08754
研究機関九州大学

研究代表者

松浦 俊治  九州大学, 医学研究院, 准教授 (10532856)

研究分担者 田尻 達郎  九州大学, 医学研究院, 教授 (80304806)
柳 佑典  九州大学, 医学研究院, 助教 (30596664)
河野 雄紀  九州大学, 大学病院, 医員 (10849102)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード腸管不全関連肝障害 / フェロトーシス / 短腸症候群
研究実績の概要

平成23年度厚生労働省科学研究「小腸機能不全の治療指針作成に関する研究」(代表:福澤正洋)において国内63施設より354例の小腸機能不全患者の全国調査が行われ、うち195例の短腸症の登録を得た。観察期間内を含めた短腸症死亡症例は23例あり、その死亡原因の大多数は腸管不全関連肝障害(IFALD: intestinal failure associated liver disease)から不可逆的な肝不全を来した症例であった。すなわち短腸症の管理において、いかにIFALD発症を予防し治療を行うかが極めて重要である。そこで、平成28年度厚生労働省科学研究 難治性疾患等政策研究事業「短腸症の重症度分類・集学的小腸リハビリテーション指針作成に関する研究」班(代表:松浦俊治)においては、IFALDを予防するための臨床的戦略について検討を行ってきた。
IFALDにおける肝組織修復不全の解明に関して、これまでに我々は肝内のオートファジー機構の解析を行ってきた。オートファジーは鉄代謝の恒常性維持においても重要な機構であるが、短腸症候群のモデルを背景として腸管と肝臓の双方における鉄の動態および鉄依存性の新規細胞死フェロトーシスに着眼して解析を行うことが、まず第一の目標である。
まず、当科で治療を行っている腸管不全患者から採取された過去の肝生検検体を用いて肝病理所見を見直すとともに、鉄染色を行い鉄沈着の程度について評価を行っている。
また、マウスに様々な割合の腸管を切除して短腸症モデルを作製し静脈栄養管理を行うことによって肝酵素の上昇を伴う肝脂肪化、線維化を様々な程度のIFALDモデルの作成を行い、各モデルでの腸管および肝臓組織採取を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

・研究人員の確保が難しい時期があったため。
・動物モデルの作成に時間を要したため。

今後の研究の推進方策

①短腸症に伴うIFALDにおける鉄代謝関連因子の生理的・病理的変化について明らかにする。
・鉄代謝制御因子IRP2(iron-regulatory protein 2)の肝臓および小腸での発現の変化に着目する。
②IFALDの病態進展における新規細胞死フェロトーシスの関与について明らかにする。
・フェロトーシスの標的分子であるGPX4、SCL7A11、NRF2の発現量の変化について検討する。

次年度使用額が生じた理由

人員不足による研究の進捗遅延のため、動物モデルの作成を次年度も継続するため。
使用計画:試薬、抗体

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公開日: 2023-12-25  

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