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2022 年度 実施状況報告書

マタナルキメラ細胞の寛容制御により胆道閉鎖症の完全自己肝生存を実現する

研究課題

研究課題/領域番号 22K08758
研究機関鹿児島大学

研究代表者

鳥飼 源史  鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (00535635)

研究分担者 家入 里志  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (00363359)
大西 峻  鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (10614638)
連 利博  鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (20140444)
山田 和歌  鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (20457659)
矢野 圭輔  鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (30757919)
村上 雅一  鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 医員 (40825361)
加治 建  久留米大学, 医学部, 教授 (50315420)
杉田 光士郎  鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 特任助教 (50781514)
武藤 充  鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 講師 (70404522)
春松 敏夫  鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 特任助教 (70614642)
山田 耕嗣  鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (80528042)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード胆道閉鎖症 / 母親由来キメラ細胞 / 原因論 / GvHDモデルマウス / Maternal microchimerism
研究実績の概要

今回使用予定のGvHDモデルマウスは、MHCは一致しているがマイナー抗原が異なるBALB/Cマウスをhost、B10D2マウスをgraftとして作成する。そしてGraftを脾臓および骨髄細胞とし、Graftを腹腔からと門脈から注入する2群で免疫反応の広がりを比較検討する。つまり、B10D2マウスの骨髄細胞を門脈に注入することで、妊娠中に臍帯静脈から母親細胞が最初に肝臓を通過するモデルとなり、肝GvHDが強く生じるかを分析することが目的である。現在、生後6か月まで、月に一度の体重測定、体毛の状態、下痢などの消化管症状、全身状態の観察および6か月後に犠死せしめ肝臓と胆汁、血液検体を摘出し、検体情報を収集している。また、これらの検体を採取し、肝臓と胆汁、血液検体における、病理組織学的検索および炎症マーカーについての評価を行っている。
病理組織学的検索および炎症マーカーの評価として、血中、胆汁中のIL-6およびIL-2の測定を行っている。肝組織のCD8+,Treg,CXCL9、IL-6, IL-2の免疫染色については、腸粘膜組織は検体も十分に採取でき、染色できているが、胸腺組織および皮膚については、組織採取にとどまり、免疫染色待ちの状態である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

今回使用予定のGvHDモデルマウスは、MHCは一致しているがマイナー抗原が異なるBALB/Cマウスをhost、B10D2マウスをgraftとして作成する。今回はGraftを脾臓および骨髄細胞とし、Graftを腹腔からと門脈から注入する2群で免疫反応の広がりを比較検討する。研究は以下の手順で行っている。①新生児マウスを麻酔下に開腹し、B10D2マウスの骨髄細胞(Graft)を腹腔内または門脈に注入し閉腹する。②これらを腹腔投与群と門脈投与群の2群にわけ、③生後6か月まで、月に一度の体重測定、体毛の状態、下痢などの消化管症状、全身状態の観察および6か月生存した場合は犠死せしめ肝臓と胆汁、血液検体を摘出する。現在これらの検体を採取し、肝臓と胆汁、血液検体における、病理組織学的検索および炎症マーカーの評価を行っている状況である。
施設内の動物実験施設の改修工事に伴い、研究ができない時期が半年ほど生じてしまったが、2023年春からは研究を再開することができている。

今後の研究の推進方策

今後は、現在行っている肝GvHDモデルマウスの作成について、検体数を増やし免疫学的評価において統計学的評価を行う。その後、B10D2マウスのGraft(脾臓・骨髄細胞)を前もってhost細胞で感作させた場合と、感作させていない場合とで、肝GvHDに程度の差がでるかについて、これまでと同様の方法(host細胞で感作させたGraftを腹腔内または門脈に注入し評価検討)で行い検索を進める予定である。

次年度使用額が生じた理由

施設内の動物実験施設の改修工事に伴い、研究ができない時期が半年ほど生じてしまったことが大きな要因である。また新型コロナ感染症の遷延により、共同研究施設との現場レベルでの連携がとりづらくなったことも一つの要因であると考えられる。新型コロナ感染症の遷延により、学会への参加費の際の旅費が減ったことも一つの要因として考えられる。今後は、B10D2マウスのGraft(脾臓・骨髄細胞)を前もってhost細胞で感作させた場合と、感作させていない場合とで、肝GvHDに程度の差がでるかについて評価を行う予定であり、それらの研究費用に使用する予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Biliary atresia: graft-versus-host disease with maternal microchimerism as an etiopathogenesis2022

    • 著者名/発表者名
      Masuya Ryuta、Muraji Toshihiro、Harumatsu Toshio、Muto Mitsuru、Nakame Kazuhiko、Nanashima Atsushi、Ieiri Satoshi
    • 雑誌名

      Transfusion and Apheresis Science

      巻: 61 ページ: 103410~103410

    • DOI

      10.1016/j.transci.2022.103410

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] New insights in understanding biliary atresia from the perspectives on maternal microchimerism2022

    • 著者名/発表者名
      Muraji Toshihiro、Masuya Ryuta、Harumatsu Toshio、Kawano Takafumi、Muto Mitsuru、Ieiri Satoshi
    • 雑誌名

      Frontiers in Pediatrics

      巻: 10 ページ: ―

    • DOI

      10.3389/fped.2022.1007987

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Circulating maternal chimeric cells have an impact on the outcome of biliary atresia2022

    • 著者名/発表者名
      Masuya Ryuta、Muraji Toshihiro、Kanaan Sami B.、Harumatsu Toshio、Muto Mitsuru、Toma Miki、Yanai Toshihiro、Stevens Anne M.、Nelson J. Lee、Nakame Kazuhiko、Nanashima Atsushi、Ieiri Satoshi
    • 雑誌名

      Frontiers in Pediatrics

      巻: 10 ページ: ―

    • DOI

      10.3389/fped.2022.1007927

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 胆道閉鎖症における術前・術後の炎症マーカーの経時的推移と予後との比較検討2022

    • 著者名/発表者名
      春松 敏夫, 連 利博, 村上 雅一, 杉田 光士郎, 矢野 圭輔, 大西 峻, 山田 耕嗣, 山田 和歌, 松久保 眞, 武藤 充, 加治 建, 家入 里志
    • 学会等名
      第 59 回日本小児外科学会学術集会

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公開日: 2023-12-25  

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