研究分担者 |
長嶋 洋治 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (10217995)
有泉 俊一 東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (40277158)
江川 裕人 東京女子医科大学, 医学部, 特任教授 (40293865) [辞退]
本田 五郎 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (40538584)
正田 純一 筑波大学, 医学医療系, 客員教授 (90241827)
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研究実績の概要 |
膵癌は予後不良の癌腫である.予後は極めて不良で、5年生存率は7.9%程度と報告されている。 癌の診療には早期発見と早期治療が重要であるが、 既存の腫瘍マーカーは、炎症病態、 胆汁うっ滞と糖尿病の影響を受けるためそうした状況を考慮する必要がある.最新の画像診断を駆使しても早期発見が難しく、転移を起こしやすいため進行した状態で診断される症例の多いことが予後不良の一因に挙げられている。膵癌の治療成績の向上のためには、早期診断のための新しい分子マーカーの開発と診断システムの確立が重要である.そこで,膵癌に対して腫瘍マーカーと し ての血清、膵液WFA-sialyl MUCに測定の意義があるのか否かの検討を行う 。膵疾患の方々の生体試料(膵液、残余血清)を収集し、臨床情報の明らかな生体試料ラ イブラリーを作製する.各症例の膵液、残余血清におけるWFAsialyl MUC1の測定に より癌の早期診断,進行度,生命予後,治療効果判定などの実用的なマーカーとな り得るか検証する . これまでに集まった検体では、血清MUC1値の中央値は、膵癌が23.4 (n=32), 高異型度膵上皮内腫瘍性病変が31.1 (n=7), 膵管内乳頭粘液性腺癌が12.1 (n=12), 低異型度膵上皮内腫瘍性病変が24.7 (n=17), 膵管内乳頭粘液性腺腫が 21.8 n=9), 経内分泌腫瘍が 11.7 , 合流異常が9.1 (n=7)であった。膵液MUC1の中央値は、膵癌が266 (n=8), 高異型度膵上皮内腫瘍性病変が407 (n=1), 膵管内乳頭粘液性腺癌138 (n=4), 低異型度膵上皮内腫瘍性病変が24.7 (n=2), 膵管内乳頭粘液性腺腫が425 (n=5), その他膵良性腫瘍が544 (n=4)であった。 集積されたサンプルを用いて解析を行い、膵疾患におけるMUC1の有用性を報告する
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