研究課題/領域番号 |
22K08881
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研究機関 | 公益財団法人がん研究会 |
研究代表者 |
秋吉 高志 公益財団法人がん研究会, 有明病院 大腸外科, 副部長 (50625598)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 直腸癌 / 術前化学放射線療法 / 待機療法 / 循環腫瘍DNA |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、肛門温存困難な進行直腸がん患者を対象にtotal neoadjuvant therapy (TNT)+待機療法の多施設ランダム化第II相試験(NOMINATE試験)を行い、TNT+待機療法の有効性・安全性を前向きに評価すること、およびNOMINATE試験の前向きコホートを用いて、縦断的循環腫瘍DNA(circulating tumor DNA;ctDNA)解析による微小残存病変の検出が待機療法の症例選択・局所再増大の早期検出に有用であるかを検討することである。 NOMINATE試験は当初66例の登録予定数で試験を開始したが、試験結果の推定精度を高めるために被験者数を174例に増加し、当該宇年度にCRBに承認された。当該年度中に登録数90例に到達することを目標としていたが、目標を超える106例までの登録を終了することができた。 当該年度は当初計画した66例の治療前癌生検検体のFFPE組織及び正常組織(buffy coatあるいはgDNA)の全エクソンシーケンスを行った。また、血漿の前向き収集を縦断的に行い、術前治療開始前、中間評価1-2、最終効果判定時、術後1か月(NOM症例は、NOM決定後2-3か月)の計296ポイントで血漿を採取した。全エクソンシーケンスの結果を基に、患者特異的遺伝子変異を標的とする血中循環腫瘍DNA(ctDNA)解析(Signateraアッセイ)を施行中である。また、新規症例の登録および登録済み症例の血漿の継続的前向き採取を行っていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定通りののサンプル収集が行えており、解析も予定通り進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
新規症例の登録および登録済み症例の血漿の継続的前向き採取、その解析を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
検体輸送費、処理費が当初の想定より低かったため。 次年度は本計画を遂行するにあたって必要な輸送費、シーケンス費用などに使用する。
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