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2023 年度 実施状況報告書

膵癌個別化治療のための血小板を利用した新たなバイオマーカーの確立

研究課題

研究課題/領域番号 22K08891
研究機関金沢大学

研究代表者

牧野 勇  金沢大学, 附属病院, 特任准教授 (30543657)

研究分担者 華山 力成  金沢大学, ナノ生命科学研究所, 教授 (40403191)
八木 真太郎  金沢大学, 医学系, 教授 (60447969)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード膵癌 / biological behavior / バイオマーカー / tumor educated platelets / exosome
研究実績の概要

本研究は,難治癌である膵癌の生物学的特性(biological behabior)を予測する有用なバイオマーカーを見出すことを主目的としている.バイオマーカーの有望な候補として,血小板とexosomeに着目した.担癌患者において血小板中のmRNAのプロファイルが変化する,tumor educated platelets (TEP)という概念があり,本機序が,膵癌に由来するexosomeが骨髄中の巨核球に取り込まれて,血小板のmRNAを変化させることによると仮説し,さらにこのTEPが膵癌の生物学的特性を反映するバイオマーカーとなりうると仮説した.本研究は,この機序を証明することを企図して計画した.
膵癌切除症例を集積し,癌組織からexosomeの抽出を順次行った.現在は,有望なタンパクやmRNAを見出すべく網羅的解析を行っており,その解析結果を待っている段階である.
有望なバイオマーカーの候補が確認できれば,その発現状況と膵癌症例の予後や臨床経過との相関状況を観察する.
同時に,血小板を精製してRNA発現状況の解析を行い,先のexosome解析との相関性を検証し,血小板が,膵癌のbiological behaviorを反映するバイオマーカーとなり得るかを検証する.
さらに,有望なexosomeの候補が特定出来たら,マウスを用いたPatient-derived orthotopic xenograft(PDOX)を用いて,血小板のRNA解析や骨髄中の巨核球の解析にて,TEPの機序が,膵癌に由来するexosomeが骨髄中の巨核球に取り込まれて,血小板のmRNAを変化させることに基づくことを証明する計画としている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

現在は,膵癌切除症例を集積し,癌組織からexosomeを抽出し,膵癌のbiological behaviorを反映する有望なタンパクやmRNAを見出すべく網羅的解析を行っている段階である.この解析にやや時間を要しているが,成果が得られれば,以後の研究は進行してゆくと考える.

今後の研究の推進方策

今後は,血小板を精製してRNA発現状況の解析を行い,先のexosome解析との相関性を検証し,血小板が,膵癌のbiological behaviorを反映するバイオマーカーとなり得るかを検証する.
さらに,有望なexosomeの候補が特定出来たら,マウスを用いたPatient-derived orthotopic xenograft(PDOX)を用いて,血小板のRNA解析や骨髄中の巨核球の解析にて,TEPの機序が,膵癌に由来するexosomeが骨髄中の巨核球に取り込まれて,血小板のmRNAを変化させることに基づくことを証明する計画としている.

次年度使用額が生じた理由

2023年度は,研究の進行がやや遅延したため,次年度使用額が生じたと思われる.
2024年度は,遅延した分も含めて費用を当て,研究を進める予定である.

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公開日: 2024-12-25  

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