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2022 年度 実施状況報告書

患者iPS細胞に由来するMarfan症候群血管細胞モデルの構築と治療薬の探索

研究課題

研究課題/領域番号 22K08967
研究機関大阪医科薬科大学

研究代表者

大門 雅広  大阪医科薬科大学, 医学部, 准教授 (20388268)

研究分担者 神吉 佐智子  大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (40411350)
森原 啓文  大阪医科薬科大学, 医学部, 助教 (40802674)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードMarfan症候群 / 人工多能性幹細胞
研究実績の概要

大動脈の脆弱性を有するMarfan症候群および類縁疾患の患者のうち、FBN1およびTGF-β関連遺伝子に変異を有する患者から人工多能性幹細胞を確立し、血管平滑筋細胞を分化誘導し血管細胞モデルを構築する。ハイスループット・セルイメージングを用いて化合物ライブラリーのスクリーニングを行い、治療に有効な薬剤を同定する。発生系譜の解析によって血管脆弱性の機序を予想し治療標的を同定する。当科で治療歴のある大動脈拡大を有するMarfan症候群等類縁遺伝性結合組織疾患の患者の末梢血から白血球を分離し、遺伝学的検査でFBN1遺伝子に変異を有した患者を対象として、末梢血から山中y4因子を遺伝子導入することでiPS細胞を作製した。姉妹で同じ遺伝子変異を共有している患者を選択した。iPS細胞は研究室で確立した方法で樹立した。患者当たり平均10クローンを樹立し、その中で染色体異常を獲得したクローンを排除するため、Digital PCRの実験系を確立した。染色体異常のないクローンのうち、iPS細胞を10継代以上培養し低分子化合物を加えることで血管平滑筋細胞に分化させた。この際、神経前駆細胞を経由した後に平滑筋細胞に分化させることは容易であったが、早期中胚葉を経由後に側板中胚葉もしくは沿軸中胚葉を経由し平滑筋細胞に分化させることは困難であった。一方、培養平滑筋細胞に伸展刺激を加えるシステムを確立するため、進展装置のセットアップを進めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

細胞進展実験の条件設定に時間を要している。そこで、患者由来細胞ではなく、樹立培養細胞を用いて条件設定実験を行っている。

今後の研究の推進方策

患者由来iPS細胞の樹立は終了したため、凍結保存しているiPS細胞の培養を再開する。血管平滑筋細胞に分化誘導し、培養皿での血管細胞モデルとして、細胞増殖能。細胞形態、フィブリリン-1、フィブリリン-2、MMP-2,9の分泌量をWestern blottingとELISAで測定する。TGF-βとの相互作用、血管平滑筋細胞の傷害耐性、アポトーシスを調べる。細胞伸展による影響を検討する。

次年度使用額が生じた理由

細胞進展実験の条件設定に時間を要しているため、次年度に使用額を持ち越した。次年度は、これまでに樹立したiPS細胞のうち、染色体異常を獲得しているクローンを排除し、健常なクローンで細胞進展実験を行う。

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公開日: 2023-12-25  

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