研究課題/領域番号 |
22K08980
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
青木 雅也 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 講師 (50624996)
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研究分担者 |
佐藤 雅美 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (30250830) [辞退]
前田 光喜 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (70795674) [辞退]
武田 亜矢 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 特任助教 (80794700)
上村 豪 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (80927187)
上田 和弘 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (90420520)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 肺癌所属リンパ節 / マクロファージ / 樹状細胞 / STING signaling pathway |
研究実績の概要 |
令和5年度は前年度からの流れで肺癌所属リンパ節における免疫環境について研究を進めた。特にSTING signaling pathwayに関連が深いと思われるマクロファージと樹状細胞の肺門・縦隔リンパ節における局在と臨床病理学的意義について解析し、その結果を筆頭著者として2報の英語論文で報告した(Aoki M, et al. J Anat. 2023; 243(3): 504-516, Aoki M, et al. Anticancer Res. 2023; 43(7): 3003-3013)。肺癌所属リンパ節において転移なしリンパ節ではDCsignとCD68は相補的(競合的?)な発現を認め、転移ありリンパ節ではDCsignはほとんど認めず、アポトーシスを起こしたCD68陽性細胞が散在していた。また、リンパ節におけるDCsign発現割合が腺癌において良好な予後と関連していた。この成果は令和6年5月に開催される第41回日本呼吸器外科学会学術集会で報告予定である。この研究をふまえてSTING signaling pathwayの関連因子の肺原発巣と肺癌所属リンパ節における発現を検討するために2017年から2018年の当科で行われた肺癌切除例のデータベースを作成した。現在随時対象症例の薄切を進めており、購入した抗体での免疫染色実施の段階にある。令和5年度はこれらの研究に費用のほとんどを使用した。また、これらの研究とデータベースの作成に多くの時間を費やしたためinvitroの研究には着手できなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和5年度は肺癌所属リンパ節リンパ節における免疫環境の基礎を解明するために免疫組織学的検討を進めた。まだ、2017年から2018年における肺癌完全切除例のデータベース作成を進め完了させた。これらの作業を進めるためにin vivoの研究に着手できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
2017年から2018年の肺癌完全切除例の未染色プレパラートの作製を終了させ、肺癌原発巣と所属リンパ節におけるSTING signaling pathway関連因子の発現について検討する。また、肺癌細胞株を多数収集、保管しているのでin vitroの研究に着手する予定である。
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