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2023 年度 実施状況報告書

小細胞肺癌における神経変性疾患関連分子の役割の解明と新規個別化治療への応用

研究課題

研究課題/領域番号 22K08984
研究機関東京医科大学

研究代表者

嶋田 善久  東京医科大学, 医学部, 講師 (00459497)

研究分担者 吉岡 祐亮 (吉岡祐亮)  東京医科大学, 医学部, 講師(特任) (60721503)
池田 徳彦  東京医科大学, 医学部, 主任教授 (70246205)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード小細胞癌
研究実績の概要

本研究の目的は、肺小細胞癌の悪性化機構における神経変性疾患関連分子の役割を解明し、新規個別化治療開発につなげることである。化学療法未治療小細胞肺癌標本および正常肺を用いて、4つの小細胞肺癌マスター転写因子(ASCL1/NEUROD1/POU2F3/YAP1)についてqRT-PCRを行った。これらの遺伝子発現に応じてまず各症例を分類した。全症例を解析群と検証群に分け、解析群(小細胞肺癌+正常肺)で網羅的遺伝子解析を行った。得られた遺伝子プロファイルを用いて、1) 小細胞肺癌と正常肺、2) 神経内分泌群(ASCL1/NEUROD1)と非神経内分泌群(POU2F3/YAP1)とで比較解析を行った。異なる発現を認めた遺伝子群(DEG)を抽出した。またパスウェイ解析、GO解析、エンリッチメント解析を行った。それらの結果より、さらに神経内分泌疾患関連遺伝子23個、フェロトーシス関連遺伝子22個について比較解析を行った。フェロトーシスに関連するスコアを二つの手法(TPMを用いた幾何平均法及びGSVA法)で算出し、それぞれの手法の相関性について解析した。GSVA法によるスコアに基づき分子シグネチャーデータベースを用いてクラスタリングを行い、各症例群の特徴について検討した。そこから、各群に関係する特徴的な遺伝子を抽出した。同様の手法で神経変性疾患関連遺伝子群においても関係する特徴的な遺伝子を抽出した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は小細胞肺癌の網羅的遺伝子解析の結果より、バイオインフォマティクス解析を主に行った。小細胞肺癌の各群(神経内分泌群/非神経内分泌群)と特徴的な神経変性疾患関連遺伝子及びフェロトーシス関連遺伝子を抽出することができた。

今後の研究の推進方策

今後は免疫細胞においても特徴的な神経変性疾患関連遺伝子・フェロトーシス関連遺伝子を抽出する。小細胞肺癌の公開データべ―ス、TCGAデータ、及び検証群の標本を用いて検証解析を行っていく。検証解析は各種細胞株においても行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

網羅的遺伝子解析が見積もりより高額であったため。今後は免疫細胞においても特徴的な神経変性疾患関連遺伝子・フェロトーシス関連遺伝子を抽出するため、そのための使用を計画している。

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公開日: 2024-12-25  

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