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2022 年度 実施状況報告書

肺がんにおけKRAS変異標的療法の効果改善と耐性化克服にむけた基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K08986
研究機関近畿大学

研究代表者

宗 淳一  近畿大学, 医学部, 教授 (90559890)

研究分担者 須田 健一  近畿大学, 医学部, 講師 (30631593)
光冨 徹哉  近畿大学, 医学部, 教授 (70209807)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードKRAS
研究実績の概要

本研究では、肺がんにおけるKRAS変異標的療法の効果改善と耐性化克服を目的として、#1. KRASG12C標的薬に対する初期耐性機構の解明と克服、#2. KRASG12C標的薬の慢性曝露による獲得耐性細胞株の樹立と耐性機序の解明、、#3. 獲得耐性例の治療法および耐性例出現の抑制法の開発、を計画している。
#1については、Ba/F3に各種KRAS変異を導入して樹立したKRAS変異細胞株のうち、G12C変異以外の細胞株が感染していることが判明し、現在、細胞株の再作成を検討している。
#2については、二つの細胞株でKRAS G12C標的薬の長期暴露を行い、1つの細胞株で耐性株を樹立し、その機序を解明しているところである。もう一つの細胞株は、標的薬への感受性が強く、樹立が困難であるが、樹立できれば、その原因を検証する。
#3については、すでに耐性化が獲得できている細胞株の機序について、検証を行っており、機序が判明すれば、それに対する標的薬を単剤もしくはKRAS G12C阻害剤との併用により、検証する。
以上のごとく、#1については、不測の事態により、実験が止まっているが、#2では成果が出ており、#3の検討もできる体制になりつつある。別の細胞株においても、獲得耐性株の樹立を行い、さらなる検討を行う所存である。また、KRAS G12D阻害剤の臨床応用も昨今検討されており、Phase1/2の臨床試験も行われているため、その基礎的検討をおこなうことも検討している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

KRAS変異ベクターを導入して樹立しておいたBa/F3細胞株が感染により、G12C変異以外の細胞株が使用不可能になったため、#1の解析ができていない。ただ、#2の検討は当初の予定より早く進んでいる部分もあり、#3の検討も進められているため、さほど遅れは認識していない。

今後の研究の推進方策

今後は、耐性株の樹立が難しい長期暴露株の獲得耐性を獲得するよう、薬剤暴露を慎重に続ける。樹立できれば、すでに検証が進んでいる耐性株と同様に検討を進め、耐性化克服の手立てを考える。近年、G12D阻害剤の臨床応用も検討されており、その効果の検討も考慮する。

次年度使用額が生じた理由

研究計画#1が予定通り進まなかったため、物品費などの使用が滞った。次年度は、新規薬剤購入し、また研究生が1名増員するため、各種実験がかなり進むことが予想されるため、次年度に繰り越しを申請する。

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公開日: 2023-12-25  

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