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2022 年度 実施状況報告書

骨格筋異化因子ミオスタチンを標的とした、肺がんおよびサルコペニアに対する治療開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K08998
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

川口 庸  滋賀医科大学, 医学部, 助教 (10570012)

研究分担者 片岡 瑛子  滋賀医科大学, 医学部, 助教 (00746919)
上田 桂子  滋賀医科大学, 医学部, 医員 (00918287)
寺本 晃治  滋賀医科大学, 医学部, 特任講師 (10452244)
大塩 恭彦  滋賀医科大学, 医学部, 講師 (60731916)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードサルコペニア / 肺がん / アクチビンA
研究実績の概要

現在、がん細胞が産生する骨格筋異化因子ミオスタチンまたはアクチビンAが骨格筋異化を促進するかを検討している。
骨格筋異化因子ミオスタチンおよびアクチビンAが肺がん細胞株(A549, LK-2, EBC-1, LLC)で発現していることをウェスタンブロット法で確認した。また各々細胞株をdishで培養してもミオスタチンおよびアクチビンAを分泌しなかった。LLCをC57BL/6Jマウスに皮下移植し、3週間後に腫瘍組織を摘出し、洗浄後、dishで培養すると、アクチビンAのみ腫瘍組織から分泌されることを確認した。また担がんマウスにではアクチビンAの血中濃度が急激に上昇していることを確かめた。
以上より、がん細胞が腫瘍微小環境においてアクチビンAを大量に分泌し、肺がんサルコペニアの誘導因子なのではないかと考えている。
骨格筋芽細胞株(C2C12)にアクチビンを添加すると、骨格筋への分化が抑制されること、アクチビン受容体阻害剤を添加すると、アクチビンの分化抑制作用が阻害されることを確かめた。
さらに申請者らはアクチビンAがTAMを介して腫瘍増殖に関与すると考えている。リコンビナントアクチビンAを単球様細胞株J774-1に添加し培養するとTAMマーカーであるCD206が上昇すること、さらにはリコンビナントアクチビンAがJ774-1を導引することを確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

仮説と同じ結果が概ね出ているため。

今後の研究の推進方策

アクチビンノックダウン肺がん細胞株を作成し、マウスに皮下移植する。その後以下の項目を確認する。
1:腫瘍組織からのアクチビン分泌が抑制される。
2:マウス血中のアクチビン濃度が低下する。
3:担がんマウスの骨格筋萎縮が改善する。
4:腫瘍組織内のTAMが減少する。

次年度使用額が生じた理由

予定より早く実験が進んでおり、次年度に行う予定の実験を本年度に開始したため。

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公開日: 2023-12-25  

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