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2022 年度 実施状況報告書

肺線維症を基礎に発症する急性肺障害の機序の解明と治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K09008
研究機関大阪公立大学

研究代表者

月岡 卓馬  大阪公立大学, 大学院医学研究科, 講師 (80528787)

研究分担者 竹村 茂一  大阪公立大学, 大学院医学研究科, 特任准教授 (00322363)
南山 幸子  京都府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (00362989)
伊藤 龍一  大阪公立大学, 大学院医学研究科, 医員 (20849682)
泉 信博  大阪公立大学, 大学院医学研究科, 講師 (80448753)
西山 典利  大阪公立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (90438226)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード間質性肺炎
研究実績の概要

当初予定していたブレオマイシン投与7日目より低容量LPSを投与し48時間後に評価するモデルでは急性肺障害は惹起されるが、急性肺障害に進行する線維化の評価ができないと判断された。ブレオマイシン投与14日目より低容量LPSを3回投与し、ブレオマイシン投与28日目に犠牲させるモデルへの変更を行った。その結果、ブレオマイシン投与後、低容量LPS投与により肺組織の線維化は有意に増加し(組織像、collagen1A1 mRNA)、線維素溶解酵素阻害因子(Plasminogen Activator Inhibitor-1)は有意に増加することが判明した。また、気管支肺胞洗浄液中(サイトスピン、May-Giemsa染色)のマクロファージ数が有意に増加することを明らかにした。また、酸化障害の指標であるHNEの上昇も認めている。
本モデルを用いて、新規化合物の介入研究を行い、気管支肺胞洗浄液中のマクロファージの抑制、線維化の抑制効果を明らかにした。
DNA arrayで複数の上皮間葉移行に関連する因子がブレオマイシン+LPS投与により有意に上昇し、新規化合物の介入により抑制されることが判明している。新規化合物が上皮間葉移行を制御することで、線維化抑制効果を持つ可能性も示唆されている。
また、肺胞マクロファージ細胞株NR8383を用いて、INFγ刺激によりM1分極化、IL-4, IL-13刺激によりM2分極化を行い、分極できているかを細胞を回収しwestern blottingで評価した。計画通り分極できていることを確認しており、さらに新規化合物を添加し、分極に対する影響を評価している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

概ね順調に進展している。肺胞洗浄液中のマクロファージの分極動態をフローサイトメトリーで評価予定であったが、M2マクロファージの検出がうまくいかず、実験方法を検討している。免疫染色で分極動態の傾向は判断できている。

今後の研究の推進方策

本モデルを用いて間質性肺炎における2型肺胞上皮細胞の上皮間葉移行を評価する。肺組織のEカドヘリンとビメンチンをwestern blottingで評価。2型肺胞上皮細胞の指標をSPDとし、Eカドヘリンとビメンチンの2重免疫染色を行い、2型肺胞上皮細胞の上皮間葉移行を評価。新規化合物介入モデルで上皮間葉移行が抑制できているか評価する。
気管支肺胞洗浄液中のマクロファージの分極をフローサイトメトリーで評価。新規化合物が分極動態に及ぼす作用を検討する。
本モデルにおけるCXCL13/CCR5の動態についてはRT-PCRまたはwestern blottingで検討予定。

次年度使用額が生じた理由

COVID19の影響により、出張が制限されたため旅費の使用がなかった。物品費に加算予定。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 臨床病態を反映した間質性肺炎動物モデルの確立2023

    • 著者名/発表者名
      月岡卓馬
    • 学会等名
      第123回日本外科学会学術集会

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公開日: 2023-12-25  

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