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2023 年度 実施状況報告書

新規分子を標的とした化学療法誘発性神経障害における痛み機序の解明と

研究課題

研究課題/領域番号 22K09051
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

平井 亜葵  和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (20554661)

研究分担者 谷奥 匡  和歌山県立医科大学, 医学部, 客員研究員 (50554656)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワード神経障害性疼痛 / パクリタキセル
研究実績の概要

抗癌剤治療によって生じる機械性痛覚過敏は、癌患者の生活の質を低下させるだけでなく十分な抗癌剤治療を受けられない原因となる。新規抗癌剤の開発が進む一方で神経障害を予防または十分に治療できる新規薬剤は存在せず、その開発が望まれる。様々な抗癌剤によって神経が障害される機序が明らかにされているが、未だ予防や治療につながる成果が得られていない。申請者の教室におけるこれまでの研究活動で、末梢神経に特異的に発現する新規痛み関連分子Tmem45bが皮膚の炎症によって機械性痛覚過敏が発生する分子機構に選択的に寄与することを見出している。パクリタキセル投与によって生じる神経障害は、炎症の増大を
介して形成されることが知られている。そこで、申請者らはパクリタキセル投与によって神経障害が生じる分子機構にTmem45bが関与しているという仮説を立てた。本研究では、パクリタキセル投与によって生じる神経障害形成におけるTmem45bの役割を解明するとともに、Tmem45bをターゲットとした神経障害の予防・治療戦略の可能性について検証する事を目的とする。
2022年度はパクリタキセル誘起神経障害痛モデルマウスを作製した。そして発現変化解析を実施した。後根神経節においてTmem45bのmRNA発現は変化しないことを確認した。一方でウエスタンブロットによるタンパク定量は成功していないためタンパク発現変化は確認できていない。
2023年度は、ウエスタンブロットによる炎症細胞の活性化の確認を試みた。明瞭なバンドを得る事が出来ず定性実験が進んでいない。また、電気生理学実験を開始した。細胞外記録時にノイズが多く、足底への各種刺激に対する細胞外電位記録が進んでいない。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

ウエスタンブロットが遅れいている。試料として用いている後根神経節はとても小さい為、ウエスタンブロットに必要なタンパクを得る為に複数のマウスから試料を集める必要がある。電気生理学実験はノイズ除去がうまくいかず、測定データの解析が出来ていない。

今後の研究の推進方策

ウエスタンブロットについては、同研究室に所属するウエスタンブロットを特異とする研究者に助言を求めた。実験系を全て見直し改善している。電気生理学実験は、ノイズの発生源の特定に難渋している。ノイズをシールドするために全ての電気配線をシールドすると共に新たにアースを確保し実験環境の再構築を行なっている。

次年度使用額が生じた理由

ウエスタンブロット及び電気生理学実験が進捗しておらず必要な試薬や備品の購入が遅れているため

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公開日: 2024-12-25  

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