研究課題/領域番号 |
22K09116
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
鈴木 祐二 浜松医科大学, 医学部附属病院, 診療助教 (60793304)
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研究分担者 |
土井 松幸 浜松医科大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (10155616)
山田 尚広 浜松医科大学, 医学部附属病院, 薬剤主任 (20793540)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | レミマゾラム / 集中治療 / 薬物動態解析 |
研究実績の概要 |
集中治療室において長期人工呼吸管理を要する患者7名(目標症例数20例)を対象として、長時間持続レミマゾラム投与およびレミマゾラム血中濃度採血を完了した。採取した血液検体は延べ159測定ポイント、レミマゾラム持続投与は最長156時間まで行った。採取したすべての検体でレミマゾラム血中濃度および代謝物濃度の質量分析を完了している。 レミマゾラム持続投与開始24時間以上経過した後に、レミマゾラム血中濃度が(24時間を基準とした場合に)150%以上に上昇した例が2例、200%以上の上昇例が1例確認されている。いずれの血中濃度上昇も一過性であったため、時間経過に伴う累積的濃度上昇ではないと推察された。また、血中濃度上昇例のいずれでも、持続投与終了後に速やかにレミマゾラム血中濃度は低下したことから、不可逆的な代謝活性低下は否定的であった。しかし相対的な代謝能低下の可能性はあるために、今後薬物動態解析を追加する予定である。これまでの結果からは、治験時に認められた異常血中濃度上昇の原因は確定できないが、長時間投与中にレミマゾラム血中濃度が上昇する症例があることが確認された。 一方レミマゾラム代謝を担う薬物代謝酵素のカルボキシエステラーゼ-1の遺伝子多型については、研究対象者が集まった時点での解析を予定しているために、本期間中には未検討だった。 全ての症例において生命を脅かす重篤な有害事象は発生しておらず、事前策定した研究計画に基づき、安全を担保しつつ研究が継続されている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度には20例の目標症例のうち10例をリクルートする予定であったが、7例と遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
症例リクルートに滞りがあるため、次年度も積極的に症例リクルートを継続する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2022年度内に遺伝子解析を行う予定だったが、症例の蓄積が解析基準数に満たないために2023年度以降の行うこととなった。2023年度内に2022年度分の遺伝子解析を行う予定としたために、次年度使用額が生じた。
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