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2022 年度 実施状況報告書

心電図解析によるてんかん患者の発作予後予測に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 22K09157
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

森 周介  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (20362072)

研究分担者 稲次 基希  東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (00422486)
藍 智彦  順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (00570128)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2027-03-31
キーワードてんかん / 心電図 / 不整脈 / 器質的脳疾患 / 電気的リモデリング
研究実績の概要

本研究は、脳梗塞や脳出血の既往を有するてんかん患者は有さないてんかん患者に比し不整脈発生と関連が深い心臓再分極異常の頻度が高い、という過去の我々の報告に基づいて、てんかん患者に於ける心電図異常がてんかん発作の予後予測因子として使用できるかの判定を目的としている。
A) 臨床データの集積と解析(2022-2026年度):東京医科歯科大学ERセンターおよびてんかんセンターを受診するてんかん患者を対象に、臨床データ、家族歴、心電図、頭部CT/MRI、脳波、血液データの集積を行っており、今後も継続予定である。2022年度は過去10年間の同センター受診者の症例を抽出し、データの解析を行った。本結果を2023年度中にまとめ、中間報告として学会発表、論文投稿する予定である。
B) 遺伝子解析(2022-2026年度):明らかな心電図異常を示す患者を対象に、QT延長症候群を除外する為、また、新しいてんかん関連遺伝子、遺伝子変異の探索の為、次世代シーケンサーを使用した遺伝子解析を行っている。症例はまだ限定的であり、2023年も引き続き研究対象となる症例の蓄積を行う。
C) てんかん患者脳組織の分析(2022-2026年度):難治性てんかんによる手術症例の切除組織よりmRNAおよびDNAを抽出し遺伝子解析を行う。また、これらの結果と心電図パラメーターとの関連を検討する。2022年度の手術実績は少数であり、2023年以降も引き続き症例の蓄積を行っていく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2022年度は、新型コロナウイルス拡大による影響から、てんかん患者の救命救急センターおよびてんかんセンター受診者数の減少を認めており、新規の登録者数が予定数を下回っている。特にてんかん患者の手術例については、受診者数が新型コロナウイルス拡大以前と比較して大幅に減少しているため、症例の蓄積に遅滞を認める。新型コロナウイルス感染拡大の終焉に伴い、2023年以降はてんかん患者の受診者数増が見込まれており、症例蓄積の回復が期待される。

今後の研究の推進方策

A) 臨床データの集積と解析(2022-2026年度)
引き続き東京医科歯科大学ERセンターおよびてんかんセンターを受診するてんかん患者を対象に、臨床データ、家族歴、心電図、頭部CT/MRI、脳波、血液データの集積を行う。今後も継続予定である。過去10年間の同センター受診者の症例を基にしたデータ解析の結果を2023年度中にまとめ、中間報告として学会発表、論文投稿する予定である。
B) 遺伝子解析(2022-2026年度)
明らかな心電図異常を示す患者を対象に、QT延長症候群を除外する為、また、新しいてんかん関連遺伝子、遺伝子変異の探索の為、次世代シーケンサーを使用した遺伝子解析(Exome sequencing) を行う。2023年も引き続き研究対象となる症例の探索を行い、一定の症例数に達したところで解析予定である。
C) てんかん患者脳組織の分析(2022-2026年度)
難治性てんかんによる手術症例の切除組織よりmRNAおよびDNAを抽出し、遺伝子解析を行う。また、これらの結果と心電図パラメーターとの関連を検討する。2023年以降も引き続き症例の蓄積を行っていく。

次年度使用額が生じた理由

2022年度は症例集積に遅滞をきたしたため、データ解析に必要な物品の購入に限定した。未使用分は2023年度に繰越を行い、遺伝子解析関連物品の購入、また解析結果の学会発表や論文投稿に関わる費用に充てる予定である。

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公開日: 2023-12-25  

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