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2022 年度 実施状況報告書

内皮グリコカリックス障害を起こす機序の解明およびあらたな輸液戦略の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K09169
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

山崎 景子  和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (10886948)

研究分担者 時永 泰行  和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (60438281)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード内皮グリコカリックス
研究実績の概要

血管内皮の機能を維持する上で内皮グリコカリックスの保護、修復が論点となっている。hypervolemiaにおいては、心房から分泌されるANPが内皮グリコカリックス障害に関与するといわれている。しかしANPはhypervolemiaによる心房負荷の結果放出されるものであり、hypervolemiaに至る輸液速度が血管壁および内皮グリコカリックスに物理的な影響を及ぼすかは未知である。本研究では内皮グリコカリックス障害の程度が輸液速度に依存するのかどうかをex vivoとin vivoの実験系を用いて検討する。同時にANPと輸液負荷との関係を明らかにすることを目的とする。
1)ex vivoでの輸液負荷検討:ラット摘出血管として、大動脈、大静脈、肺動脈、肺静脈を摘出し血管標本とする。それぞれの血管の片側を盲端として、対側から輸液によって血管内圧を負荷し、最大圧、圧を負荷する時間に対して、レクチン、あるいは抗シンデカン抗体を用いて血管を染色し共焦点顕微鏡を用いて内皮グリコカリックス層を計測する。また内皮グリコカリックスの分解産物としてシンデカン、ヒアルロン酸の濃度を測定する。それぞれの血管標本を用いて等尺性張力変化を計測し、内皮依存性弛緩反応を評価し、内皮グリコカリックスの物理的障害と機能的障害との関連性を明らかにする。
2)in vivoでの輸液負荷検討:ラットにリンゲル液を投与し、輸液の投与速度を変化させる。輸液負荷の間の血液を採取し、ANP濃度を測定する。輸液負荷後に大動脈、大静脈、肺動脈、肺静脈を摘出し、レクチン、あるいは抗シンデカン抗体を用いて血管を染色し共焦点顕微鏡を用いて内皮グリコカリックス層を計測する。また内皮グリコカリックスの分解産物としてシンデカン、ヒアルロン酸の濃度をELISAで測定する。
以上の方法から、輸液負荷と内皮グリコカリックス障害との関連性を明らかにする。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

研究に用いる機器が老朽化しており、その設定・故障の修理に時間がかかっている。

今後の研究の推進方策

研究に用いる機械の設定を終了させ、修理を行い、研究計画を実行する予定である。

次年度使用額が生じた理由

物品費の予定の費用と実際の費用に差があり、結果として差額となった。

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公開日: 2023-12-25  

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